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あなたは定期? それとも終身? プロが教える「生命保険」選びのポイント

終身保険

終身保険の仕組み

 終身保険は一生涯の保障を得られる保険です。例えば、30歳の人が1000万円の終身保険に加入すると、いつ亡くなっても1000万円が支払われます。人はいつ亡くなるかわかりませんから「何歳でも一生涯」の保障は安心です。

 終身保険の保険料は月2万2000円前後(30歳男性で60歳払込みの場合)で、総支払額は792万円程度。保険会社はこの792万円を運用して1000万円にする責任を負います。

終身保険のメリット/デメリット

【メリット】

・保障が一生涯続き、同時にお金が貯まる

・若い頃は死亡保障として、高齢になったら解約(一部解約)により、老後の生活資金として活用できる

【デメリット】

・保険料が高額なわりには、死亡時の保障が少ない

・大型の保障が必要な人には向かない

終身保険の種類

 ここでは、終身保険のさまざまな種類を紹介します。

【通常の終身保険】

 加入時の保障金額を一生涯保障してくれます。加入時の予定利率(※1)が変わらず、将来の返戻金の金額もあらかじめ決まっています。

※1:予定利率は保険商品の指標の1つで、銀行の金利の考え方にやや近い。高ければ高いほど保険料が安くなり、将来の返戻率も高くなる。

【低解約型終身保険】

 低解約型終身保険は、一定期間、返戻率が低く設定された終身保険です。この返戻率が低い期間を「低解約期間」といい、保険会社によって、最短3年程度から30年以上までさまざまなタイプがあります。なお、低解約期間の終了後に返戻率が一気に増えます。低解約型終身保険は、通常の終身保険よりも保険料が安く、低解約期間後の返戻率が通常の終身保険よりも高く設定されています。ただし、途中で解約すると大きく損をしてしまうデメリットもあります。

【積立利率変動型終身保険】

 通常の終身保険は加入時の予定利率(※1)が変わりませんが、積立利率変動型終身保険は、加入後も経済状況や運用状況により予定利率が変わり、万が一の時の保障金額や解約返戻金が変動します。ただし、あらかじめ「最低保障の予定利率」が設定されており、それ以下には下がりません。また、死亡時の保障が加入時の保証金額を下回ることはありません。

 通常の終身保険よりも、保険料は割高に設定されていますが、予定利率が上がれば、死亡時の保障や解約返戻金が増え、将来のインフレリスクをカバーできるメリットがあります。一方で、将来の返戻金の額が未確定なので予定が立てにくい、などのデメリットもあります。

※1:予定利率は保険商品の指標の1つで、銀行の金利の考え方にやや近い。高ければ高いほど保険料が安くなり、将来の返戻率も高くなる。

【変額終身保険】

 通常の終身保険は、保険会社が国債を中心に運用しますが、変額終身保険は、契約者自ら運用先を決めます。運用先は国内(海外)株式、国内(海外)債権、不動産投資信託などから選べます。変額終身保険は、解約返戻金が運用成績により変動し、運用成績が良好な場合には大きな利益を得ることができますが、運用成績が悪化すると大きく損をすることもあります。ただし、解約返戻金の変動が「自己責任」である一方、死亡時の保障金額は運用成績が良好であれば上がり、悪い場合でも加入時の保障金額を下回ることはありません。

【外貨建て終身保険】

 外貨建て終身保険は、ドルやユーロなどの外貨建ての終身保険です。通常の日本円の終身保険に比べて、予定利率(※1)が高く、将来の返戻率が高いのが特徴です。ただし、毎月の保険料や死亡時の保障額、将来の解約返戻金などは、その時の為替の影響を受けてしまいます。長期間の為替変動の影響を受けるため、最終的な損益は加入時にはわかりません。

※1:予定利率は保険商品の指標の1つで、銀行の金利の考え方にやや近い。高ければ高いほど保険料が安くなり、将来の返戻率も高くなる。

【特定疾病終身保険】

 通常の終身保険の支払い対象は「死亡時」と「高度障害」の2つです。しかし、特定疾病終身保険はこの2つに加えて、「がんと診断された時」「心筋梗塞(こうそく)が理由で就業できない時」「脳疾患が理由で就業できない時」なども支払い対象になります(対象は会社によって異なります)。特定疾病終身保険は、支払い対象が広いため、さまざまなリスクに対応できる半面、保険料は通常の終身保険に比べて割高で、将来の返戻率も低い傾向にあります。

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加藤圭祐(かとう・けいすけ)

あおばコンサルティング代表取締役、1級FP技能士、宅建士

大手外資系生命保険会社にて11年間、個人・法人のコンサルティング業務に従事。2015年に株式会社あおばコンサルティングを設立。日本初の、チャットでのお金のサービス「みかづきナビ」を開始。現在ではzoomも活用し、FP相談や保険相談で顧客の課題解決に取り組んでいる。みかづきナビ(http://www.mikazuki-navi.jp/)。

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