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地震保険料改定で見える都道府県別の「地震リスク」

東日本大震災以降、保険料値上がりが続く「地震保険」ですが先日、2019年1月改定後の保険料の目安が発表されました。保険料を通して地域ごとの地震リスクを改めて直視し、“その時”に備えたいものです。

地震保険料を通してリスクを直視しよう

 地震発生時の被害を補償する「地震保険」。その保険料は東日本大震災をきっかけに見直しが進み、近年は値上がりが続いています。最近では2017年1月に改定され、2019年1月にも改定予定ですが、保険料の計算を行う損害保険料率算出機構が先日、2019年1月改定後の保険料の目安を発表しました。

 それによると、全体としては3.8%の値上げとなり、その結果、大部分の地域で保険料がアップする一方、意外にも保険料がダウンする地域もあります。これらの数値によって、地域ごとの地震リスクの「今」が見えてくるのです。

愛知・三重・和歌山などで保険料ダウン

 まずは、現行の保険料と2019年1月改定後の保険料を比較してみましょう。

 なお、地震保険は建物の構造などにより保険料が変わりますが、下記の保険料は一般的な非耐火の木造建築を例にしています(※補償金額を1000万円、建築年割引、耐震等割引などの各種割引制度を使用し、10%の割引を受けた場合の1年間の保険料を損害保険料率算出機構のサイトより抜粋)。

【保険料アップ】

+14.7%(現行2万5100円、改定後2万8800円)
茨城、埼玉

+14.6%(現行2万8700円、改定後3万2900円)
徳島、高知

+14.2%(現行1万3400円、改定後1万5300円)
福島

+7.0%(現行3万2700円、改定後3万5000円)
東京、神奈川、千葉、静岡

+6.6%(現行1万6600円、改定後1万7700円)
宮城、山梨、香川、大分、宮崎、鹿児島、沖縄

+1.0%(現行1万300円、改定後1万400円)
岩手、秋田、山形、栃木、群馬、富山、石川、福井、長野、滋賀、鳥取、島根、岡山、広島、山口、福岡、佐賀、長崎、熊本

【保険料ダウン】

-14.6%(現行2万6000円、改定後2万2200円)
愛知、三重、和歌山

-11.6%(現行1万3800円、改定後1万2200円)
北海道、青森、新潟、岐阜、京都、兵庫、奈良

-5.6%(現行2万1400円、改定後2万200円)
大阪、愛媛

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加藤圭祐(かとう・けいすけ)

あおばコンサルティング代表取締役、1級FP技能士、宅建士

大手外資系生命保険会社にて11年間、個人・法人のコンサルティング業務に従事。2015年に株式会社あおばコンサルティングを設立。日本初の、チャットでのお金のサービス「みかづきナビ」を開始。現在ではzoomも活用し、FP相談や保険相談で顧客の課題解決に取り組んでいる。みかづきナビ(http://www.mikazuki-navi.jp/)。

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