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「秋の値上げはまだ先」は誤り? “7月中”に「固定費」見直さないと節約できない理由とは【FP解説】

秋の値上げに備えるために、7月中に固定費を見直すべき理由について、ファイナンシャルプランナーに聞きました。

秋の値上げに備えて、今からやっておくべきことは?(画像はイメージ)
秋の値上げに備えて、今からやっておくべきことは?(画像はイメージ)

 物価高が続いていますが、近年は10月ごろに食料品などの値上げが実施されるケースが多いようです。「10月の値上げ」と聞くと、まだ早いと思うかもしれません。しかし、固定費の見直しは7月のうちにやっておかないと秋に間に合わないケースもあります。

 秋の値上げを想定して先回りで固定費を節約したい場合、どうすればうまくいくのでしょうか。固定費見直しの効果や、解約を検討すべき忘れがちなサブスクの参考例、挫折しないための見直し順などについて、テレビ番組への出演経験が豊富なファイナンシャルプランナー(FP)の水野崇さんに聞きました。

秋の値上げに今すぐ備えるべき理由

Q.10月以降の値上げを見据えて節約したい場合、7月中に固定費を見直す必要があるという話を聞きますが本当に意味があるのでしょうか。

水野さん「7月中に固定費を見直しておく意味はあります。スマホ料金や電気・ガス、保険、サブスク、ネット回線などは、解約やプラン変更をしても、実際に家計に効果が出るまでに時間がかかることがあるからです。手続きの内容によっては、翌月または翌々月から反映されるケースもあります。

秋以降は、食品や日用品、サービス料金などで価格改定が行われることもあります。ただし、『必ず10月に大幅値上げが来る』と決めつける必要はありません。大切なのは、値上げを予想して買いだめすることではなく、毎月自動的に出ていく支出を先に確認し、削減できるものがないか見直しておくことです。

固定費は一度下げられれば、削減効果が続きやすい支出です。たとえば月5000円削減できれば半年で3万円、月1万円なら半年で6万円の差になります。すべての家庭で大きく削れるとは限りませんが、使っていないサービスや過剰な契約が残っていれば、生活満足度を大きく下げずに見直せる可能性があります」

Q.夏休みのまとまった時間を使ってサクッと解約・見直しができる、現代人が「契約しっぱなしで忘れているサブスクや固定費」の代表例を教えてください。

水野さん「動画・音楽配信、クラウドストレージ、アプリの月額課金、電子書籍、ジム、ウオーターサーバー、新聞・雑誌のデジタル版、使っていないクレジットカードの年会費、スマホの有料オプションなどは、見直し対象になりやすい代表的な固定費です。年払い契約も更新時期を忘れやすいため、注意しましょう。

見落としやすいのは、月額数百円から1000円程度の小さな支出です。金額が小さいため放置しがちですが、複数重なると毎月5000円から1万円の支出になることもあります。使っていないサービスや利用頻度が低い契約であれば、生活満足度を大きく下げずに見直せる可能性があります。

確認するときは、クレジットカード明細、銀行口座の引き落とし、スマホ決済アプリの履歴を見ます。月払いのサービスは直近3カ月分、年払いのサービスやクレジットカード年会費は過去1年分を見返すと、見落としにくくなります。使っていないものは、解約条件や更新日、保存データの扱いを確認した上で解約を検討し、迷うものは一時停止やプラン変更ができないか調べてみましょう」

Q.固定費を「1割削る」目標を達成するために、スマホの通信料金や保険料、電気代などを見直したいとします。挫折しない見直しの順番はありますか。

水野さん「実際に固定費を1割削るのは、決して簡単なことではありません。すべての家庭で同じように削れるわけではないため、まずは削減効果が見込めて、生活満足度を下げにくいものから確認すると進めやすくなります。見直しの順番としては、スマホ・通信費、サブスク、電気・ガス、保険、住居費や車関連費の順に確認するのが一つの目安です。

スマホは料金プランの変更、家族割、不要オプションの削除などで効果が出ることがあります。サブスクは、使っていないものをやめるだけで済むため、比較的取り組みやすい分野です。電気・ガスは、無理な節電を考える前に、契約プランや使用量、料金単価を確認しましょう。年払いのサブスクも、更新前に必要性を確認しておくと見落としを防げます。

保険は保険料だけで判断せず、必要な保障まで削らないことが大切です。住居費や車関連費は削減効果が大きい一方で、引っ越し、住宅ローンの借り換え、車の買い替えや手放しなど、生活への影響も大きくなります。

固定費削減は単に『安くすること』が目的ではなく、払っているお金に見合う価値があるかを確認し、不要な支払いを放置しないことが家計改善につながります」

* * *

 固定費の見直しは効果の大きい物価高対策ですが、家計に反映されるまでにはタイムラグがあることも多いため、早めの見直しが重要となります。月払いのサブスクは直近3カ月、年会費などについては過去1年分の履歴を総ざらいして、使っていないものがないか確認するのが大切です。「固定費1割減」は数字上のイメージよりも難航するケースが多いため、生活満足度に直結しないものから削減を検討していきましょう。

(オトナンサー編集部)

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水野崇(みずの・たかし)

FP

1級FP技能士、CFP、宅地建物取引士。東京理科大学理学部卒業。相談、執筆・監修、講演・講師、取材協力、メディア出演など多方面で活動する独立系ファイナンシャルプランナー。主なテレビ出演は、テレビ朝日『グッド!モーニング』、BSテレ東『マネーのまなび』、TOKYO MX『堀潤激論サミット』など。NHK土曜ドラマ『3000万』の家計監修を担当。中学、高校、大学で金融経済教育を行い、学校法人専門学校東京ビジネス・アカデミーでは非常勤講師として年間230コマ登壇。水野総合FP事務所代表。公式ホームページ(https://mizunotakashi.com/)。

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