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喉のイガイガ、せき…“秋の花粉症”かも 「風邪薬」を飲み続けてはいけない理由とは【薬剤師に聞く】

秋の花粉症のときに風邪薬を飲むリスクや、薬の上手な選び方などについて、薬剤師に聞きました。

秋の花粉症のときに風邪薬を飲むリスクとは?(画像はイメージ)
秋の花粉症のときに風邪薬を飲むリスクとは?(画像はイメージ)

 花粉症といえば、春のスギ花粉をイメージする人は多いのではないでしょうか。実は、秋もブタクサやヨモギなどの植物によって花粉症の症状が出る人が増えるため、注意が必要です。

 春と秋の花粉症の違いのほか、秋の花粉症を風邪だと勘違いして風邪薬を飲んでしまった場合のリスクなどについて、薬剤師の真部眞澄さんに聞きました。

ブタクサの花粉は粒子が小さく気管に入り込みやすい

Q.秋になると、ブタクサやヨモギなどによる花粉症に悩まされる人がいます。春のスギ花粉症の症状との違いについて、教えてください。

真部さん「鼻水やくしゃみといった症状そのものは、基本的に春も秋も同じですが、花粉が飛んでいる場所とアレルギーの深刻さには、大きな違いがあります。春のスギやヒノキは背が高い木のため、花粉が数十キロ先までの広範囲に風で飛んでいき、場所を問わず発症しやすいという特徴があります。

一方でブタクサやヨモギ、カナムグラなどの秋の花粉症を招く植物は、背が低い植物なので、花粉が飛ぶ距離は数メートルから数十メートルとなります。つまり、生えている場所に近づかなければ防ぐことが可能です。ただし、空き地や河川敷、線路沿い、公園の草むらなどに近づくとピンポイントで大量に吸い込んでしまうので注意しましょう。

また、ブタクサなどの花粉はスギ花粉に比べ、粒子がとても小さいという違いもあります。具体的には、スギ花粉は直径30~40マイクロメートルなのに対して、ブタクサは直径18~20マイクロメートル、ヨモギは20マイクロメートル程度です。

たいていの花粉は鼻毛がフィルターになっていますが、秋の花粉は小さいので、鼻のフィルターをすり抜けて喉の奥や気管まで入り込みやすく、春よりも喉のイガイガや痛み、せきが出やすくなります」

秋の花粉症なのに風邪薬を飲み続けるとどうなる?

Q.では、秋花粉の症状を風邪だと勘違いして風邪薬を服用した場合のリスクを教えてください。

真部さん「秋の花粉症は『熱が出ない』『喉がかゆい』『せきが出る』といった特徴が風邪に似ているため、ドラッグストアで総合風邪薬を買って飲み、なかなか治らないまま何週間も飲み続けてしまう方々がいらっしゃいます。

実は総合風邪薬の中にも、くしゃみや鼻水を緩和するための成分としてアレルギーを抑える成分が入っているのですが、総合風邪薬はそれ以外の成分も多く含まれています。その総合風邪薬の中でも第一世代の抗ヒスタミン薬が使われているものについては、毎日飲み続けることで日中の激しい眠気やだるさ、口の渇き、便秘などの副作用が生じるリスクがあるので注意が必要です。

さらに、風邪薬の中に含まれている解熱鎮痛剤を、熱も頭痛もないのに服用し続けてしまうのも望ましくありません。アセトアミノフェンやイブプロフェンなど、解熱鎮痛剤を毎日体に入れ続けると、胃を荒らしたり肝臓や腎臓に余計な負担をかけたりするリスクがあります。

また、そもそも風邪薬を飲み続けることは花粉症の症状の根本的な解決にはならないため、悪化する可能性があるのも大きなリスクです。アレルギー薬の場合は長期で服用して症状を抑える必要がありますが、総合風邪薬は通常のアレルギー薬と用量も用法も異なるため、治せないまま症状の長期化や悪化を招くかもしれません」

漢方薬の服用も視野に

Q.ドラッグストアで秋の花粉症の薬を選ぶ際、成分表示のどこをチェックすべきですか。

真部さん「まずはパッケージや添付文書を見て、第二世代抗ヒスタミン薬と書かれているものを選んでください。第一世代だと眠気や喉の渇きなどの副作用が強く出てしまいますが、第二世代は副作用を減らしているものなので、ぜひそちらを選んでいただきたいです。

例えばアレグラ(フェキソフェナジン塩酸塩)、クラリチン(ロラタジン)などがこれに該当します。脳に成分が移行しにくいため、眠気が出にくく、パフォーマンスを落とさずに1日中しっかり効いてくれるのが特徴です。

また、鼻水だけではなく鼻詰まりがひどくて苦しいという人は、プソイドエフェドリンなどの血管収縮成分が入っているアレグラFXプレミアムなどを選ぶと、鼻の粘膜の腫れがすーっと引いて楽になると思います。ただし、血管収縮成分が入っている飲み薬は、血圧が上がったり動悸(どうき)が起こったりすることがあるため、高血圧や心臓の持病がある人は必ず薬剤師に相談してから購入しましょう。

また、血管収縮剤を含む点鼻薬の場合も、使い過ぎると薬剤性鼻炎になってしまう恐れがあるため、必ず使用回数を守ることが大切です。

秋の花粉症でありがちな喉のイガイガやせきといった症状が出る場合、漢方薬の服用も視野に入れていただけるとよいと思います。喉の潤いを補ってせきを鎮める麦門冬湯などはアレルギー薬と併用できることがあるので、ぜひ店頭の薬剤師にご相談ください」

* * *

 秋の花粉は飛散範囲こそ狭いですが、春と比べて小さくて奥まで入り込みやすく、症状が出やすいことが分かりました。薬を選ぶ際には店頭の薬剤師と相談しながら、なるべく副作用が出にくい第二世代抗ヒスタミン薬を選ぶようにするとよいでしょう。

(オトナンサー編集部)

【画像】見つけたら触っちゃダメ! これが、つらい秋の花粉症を引き起こす“植物”です

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真部眞澄(まなべ・ますみ)

薬剤師

東京薬科大学卒業後、日商岩井(現・双日)を経て、現在は現役薬剤師として 25 年
目、調剤薬局の最前線に立ち続けている。日々多くの患者に接する中で、5 年、10 年
と経つうちに薬の量が倍増していく現状を目の当たりにし、「初期に踏み込んだ対策
を伝えていれば」との強い後悔から、現在は「お薬だけに依存させない薬剤師」として
活動。40 代以降の世代を中心に、薬に頼りすぎない改善策を男女問わずアドバイス
している。また、心身の相関性を重視し、医療・心理・統計学的鑑定を用いたカウンセ
リングも実施。多角的な視点で健康寿命を延ばすための情報発信を続けている。

HP:https://m-inflore.com/

youtube.com/@まなママチャンネル カウンセリング:https://renfortune-bruk2bqw.manus.space/

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