肌に「シミ」ができたと思ったら…実は違った! レーザー治療が“効かない”病気とは? 【皮膚科専門医・解説】
肌に「シミ」ができたと思ったら…実は“病気”だったというケースがあるようです。そこで、レーザー治療が効かない、この「でんぷう」について皮膚科専門医に聞きました。

肌に「シミ」ができてる……と思っていたら“違った”! そんなケースがあるようです。実は、レーザー治療が効かない「でんぷう」の可能性があります。見た目が、シミに似ているため、自己判断しにくいのも特徴として挙げられます。そこで、皮膚科専門医・慶田朋子さんに、でんぷうになる原因や見分け方、治療法などについて聞きました。
日焼けしにくい部位の「シミ」は怪しい
Q.「でんぷう」とはどんな病気ですか? シミとどう違うのでしょうか。
慶田さん「でんぷうは、皮膚に常在するマラセチア菌という『真菌(カビ)』が増えすぎることで起こる皮膚感染症です。湿潤した環境では菌が増殖しやすいため、汗をかきやすい胸からお腹まわりにできやすいのが特徴です。健康な成人に多く、夏場に多い疾患なのも特徴的。薄茶色や白っぽい色の斑点として現れ、かゆみや痛みがほとんどないため、一般的なシミと間違われることが多くあります。
シミと見分けるポイントは、斑点が急にできたか、下着や衣類で隠れる日焼けしにくい部位にできているか……といった点が挙げられます。
ただ自己判断はとても難しく、実際に美容クリニックでシミと判断されてレーザー治療を受けてしまうケースもあります。残念ながらレーザー治療が効果がないため、時間もお金も無駄になってしまいます。
でんぷうの場合、よく観察すると斑点の表面が少しカサついていたり、斑点を爪で軽くこすると粉(鱗屑)が出ます。この鱗屑を顕微鏡で検査し、マラセチア菌の特徴的な胞子と菌糸が見えれば、でんぷうと診断されます」
Q.「でんぷう」は、なぜレーザー治療が効かないのでしょうか?
慶田さん「レーザーは“メラニン色素”に反応してシミを薄くしますが、でんぷうは色素の問題ではなく菌が原因のため効果がありません。レーザー治療が重大な健康被害につながることはほぼありませんが、改善はされないのでもったいないですよね。見た目は似ていても、原因が異なれば治療方法も違うため、正しい診断がとても重要なんです。
でんぷうの治療には抗真菌薬(外用薬)が必要で、適切な治療を行えば数週間から1カ月程度で改善できることがほとんどです。人にうつるものではありませんが、放置すると斑点の範囲が広がってしまう場合もあるので、早めに適切な治療を受けるようお願いします」
Q.では、皮膚科を受診する目安を教えてください。また、家庭でできるケアはありますか?
慶田さん「気になる斑点ができたら、ぜひ受診してください。でんぷう自体は、皮膚科で比較的よくみられる疾患のため、診断も治療も難しくありません。ただ、色素斑には皮膚がんなどスピーディな診断が重要になる疾患もあるので、“ただのシミ”と判断せず皮膚科を受診していただきたいです。
家庭では、処方された抗真菌薬の使用と合わせて、汗対策や洗浄など皮膚を清潔にすることを心がけてください。室温や湿度を調整して汗をかかないようにする、汗をかいた後は石けんで洗ってシャワーでしっかり洗い流すことが、予防と治療につながります」
(オトナンサー編集部)



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