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あせも、湿疹、虫刺され…が思わぬ事態に… 大人も危険な「とびひ」 感染リスク&受診の目安とは?【皮膚科専門医・監修】

梅雨や夏は肌のトラブルが増える季節。湿疹や虫に刺された部分をかき壊したりしたところに細菌が入り込むと「とびひ(伝染性膿痂疹)」になる可能性があります。大人でも感染するというとびひについて、皮膚科専門医に聞きました。

大人も危険な「とびひ」とは?
大人も危険な「とびひ」とは?

 湿気を帯びなう梅雨や気温が高くなる夏は、汗や湿疹、虫刺されなどで肌のトラブルが増える季節です。あまりのかゆさにかきむしってしまうと、傷口に細菌が入り込み、急速に広がる「とびひ(伝染性膿痂疹)」にも注意しないといけません。とびひというと、子どもに多いイメージですが、皮膚のバリアーが低下していると大人も感染する可能性があるということです。そこで、家庭内で特に注意したい「とびひ」について、皮膚科専門医の慶田朋子さんに聞きました。

乾燥やアトピー性皮膚炎、生活習慣やストレスで免疫降下しているとリスク増

Q.子どもの感染症のイメージがある「とびひ」について、どんな病気か教えてください。夏に増える理由についてもお願いします。

慶田さん「『とびひ』の医学的な病名は、『伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)』といいます。あせもや湿疹、虫刺されなどをかき壊した部位に細菌が感染し、そこから“飛び火”するように症状が急速に広がる様子から、通称・とびひと呼ばれています。

主な原因となる細菌は、『黄色ブドウ球菌』と『A群β溶血性レンサ球菌(A群溶連菌)』の2つです。

『黄色ブドウ球菌』は、皮膚や鼻の中に常在している菌。とびひになると水ぶくれを伴います。一方、『A群溶連菌』によるとびひは、厚いかさぶたを伴い、発熱やリンパ節の腫れなど炎症が強く出るのが特徴です。

夏に増える理由は、原因菌である『黄色ブドウ球菌』が高温多湿の環境で繁殖しやすいため、また、虫刺されやあせもなどの皮膚症状が出やすいためです。プールや水遊びなども、感染のきっかけになります。

子どもに多く見られるのは、皮膚のバリア機能が未熟であること、汗をかきやすく菌が繁殖しやすいこと、鼻の中を素手で触ってしまう、湿疹や傷を爪でかき壊してしまうなど、細菌感染を引き起こすきっかけが多いためです」

Q.とびひは、大人にもうつるのでしょうか?

慶田さん「とびひは感染力が高く、子どもだけの病気ではないため、条件がそろえば大人にもうつります。乾燥やアトピー性皮膚炎などで皮膚のバリア機能が低下している、生活習慣やストレスにより免疫機能が低下しているといった状況では、小さな傷や湿疹から細菌に感染し、とびひに発展してしまう可能性も高まります。

とびひ部分から出る滲出(しんしゅつ)液や水疱(すいほう)には、原因菌がたくさん含まれています。患部に直接触れるのはもちろん、タオルや寝具の共有などの間接的な接触でもうつるので注意してください。

また大人のとびひの場合、帯状疱疹などの水疱を伴う別の疾患の可能性にも注意が必要です。感染が広がらないよう、きちんと鑑別して早期に対処するためにも、皮膚科専門医に診てもらうようにしてください」

Q.とびひが疑われる場合、家庭でできるケアと受診の目安についても教えてください。

慶田さん「子どもでも大人でも、皮膚にかゆみや痛みのある水疱、皮むけ、ただれが見られたら、すぐに皮膚科を受診してください。とびひは放置すると重症化したり、合併症を併発してしまう場合があります。軽い症状のうちに受診できると安心です。

とびひの治療は、抗菌薬の外用と内服を適宜使い分けます。原因菌によって効果的な抗菌薬が異なるため、市販薬に頼らず、皮膚科で原因菌を調べて処方してもらいましょう。また、さらにかきむしらないように、かゆみに効果的な抗ヒスタミン薬を併用する場合もあります。

家庭では、シャワーによる入浴で、皮膚を清潔に保ちます。刺激の少ない石けんを泡立て、とびひ部分を優しく洗い、ぬるめのシャワーでしっかり洗い流します。家庭内感染を防ぐため、患者は他の家族のあとに入浴し、タオルの共有は避けてください。入浴後は、ガーゼなど通気性のあるもので患部を保護して、まわりに触れないようにします。

また、手洗いをしっかりする、皮膚を傷つけないよう爪を短く切っておく、鼻を触らないといった対応も大切です。特に子どもには、しっかり注意してあげてください」

(オトナンサー編集部)

【閲覧注意】「とびひ」になってしまうと…かわいそう…(症例写真5枚)

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慶田朋子(けいだ・ともこ)

銀座ケイスキンクリニック院長 医学博士

1999年、東京女子医科大学医学部卒業、同大にて皮膚科助手、美容クリニック勤務などを経て、2011年に銀座ケイスキンクリニックを開設。最新の医療機器と注入治療をオーダーメイドで組み合わせ、「切らないハッピーリバースエイジング」をかなえる美容皮膚科医として多くの患者から厚い信頼を得ている。皮膚の働きや美肌に役立つスキンケア、生活習慣などの分かりやすい解説が人気で、テレビ、雑誌、ウェブなど多方面で活躍中。学会や論文などで、新しい皮膚科学を常に学び続け、発信を続けている。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本レーザー医学会認定レーザー専門医。著書「女医が教える、やってはいけない美容法33」(小学館)が好評。

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