「朝のコーヒー」で頭痛&肩こりが悪化!? 医師が教える、カフェインを控えるべき体質とは
肩や腰のこりがひどく整形外科に行ってもなかなか治らないという人がいます。この場合、がんの可能性はあるのでしょうか。整形外科専門医に聞きました。

朝、眠気覚ましにコーヒーを飲む人は多いと思います。ただ、中には朝にカフェインを摂取すると体調が悪化する人もいるようです。
朝にコーヒーを飲んでもよい人、コーヒーを飲むのを控えた方がよい人にはどのような違いがあるのでしょうか。コーヒーを飲むメリットや注意点などについて、まえだ整形外科リウマチクリニック(兵庫県尼崎市)院長で、整形外科専門医の前田俊恒さんに聞きました。
コーヒーで頭痛が和らぐことも
Q.そもそも、コーヒーに含まれるカフェインと頭痛や肩こりなどの症状にはどのような関係性があるのでしょうか。
前田さん「コーヒーに含まれているカフェインには、脳を目覚めさせたり、集中力を高めたりする働きがあります。そのため、朝の1杯で『頭がスッキリする』と感じる方は多いでしょう。
一方で、カフェインは頭痛や肩こりと深い関係があります。例えば、片頭痛(偏頭痛)の人は、コーヒーを飲むことで痛みが和らぐことがあります。なぜなら、カフェインには脳の血管を一時的に収縮させる作用があるからです。そのため、市販の頭痛薬にもカフェインが配合されているものがあります。
しかし、毎日たくさん飲んでいる人は少し注意が必要です。体がカフェインに慣れてしまうと、飲まなかった日に頭痛が起こることがあります。例えば、『休日だけ朝寝坊してコーヒーを飲まなかった』『忙しくて朝のコーヒーを飲み忘れた』といった日に頭が重くなった経験がある人は、『カフェイン切れ』による頭痛かもしれません。
肩こりとの関係も同じです。適量のコーヒーで眠気が取れ、体がよく動くようになることで、『肩が楽になった』と感じる人もいます。
一方で、カフェインには、体を活動モードにする交感神経を刺激する働きがあります。そのため、適量であれば血行が良くなりますが、飲み過ぎると体が緊張しやすくなり、肩や首に力が入りやすくなることがあります。
さらに、夕方以降までコーヒーを飲み続けると睡眠が浅くなり、翌日に疲れが残って肩こりが悪化することもあります。つまり、コーヒーは『飲めば飲むほど健康によい』というものではなく、自分に合った量を守ることが大切です」
朝にコーヒーを飲んではいけない人とは?
Q.朝にコーヒーを飲んでもよい人、飲んではいけない人にはどのような違いがあるのでしょうか。体質の観点で教えてください。
前田さん「朝のコーヒーが合うかどうかは、カフェインを分解する『肝臓の酵素の活性度』と『胃腸・自律神経の強さ』の違いなど、その人の体質や体調によって変わります。朝にコーヒーを飲むのに向いている人、控えた方がよい人の特徴は次の通りです」
■朝のコーヒーが向いている人
・健康な人
・コーヒーを飲んでも胃が痛くならない
・動悸(どうき)がしない
・夜もよく眠れている
これらの条件に該当する場合、朝のコーヒーは眠気覚ましや集中力アップに役立ちます。
また、朝食と一緒に飲めば、胃への負担も少なくなります。さらに、コーヒーにはポリフェノールが豊富に含まれており、適量であれば健康に良い影響をもたらす可能性も報告されています。
■朝のコーヒーを控えた方がよい人
・胃が弱い人
朝起きて何も食べずにコーヒーだけ飲むと、胃酸の分泌が増え、胃が荒れてしまうことがあります。「コーヒーを飲むと胃がムカムカする」という人は、まず朝食を食べてから飲むようにしましょう。
・動悸がしやすい人
カフェインは心拍数を増やしたり、交感神経を刺激したりするため、コーヒーを飲むと、「心臓がドキドキする」「手が震える」という人もいます。こうした人は、体質的にカフェインに敏感なのかもしれません。
・不安になりやすい人
もともと緊張しやすい人や、不安を感じやすい人は、コーヒーによって気持ちが落ち着かなくなることがあります。飲んだ後に「なんとなくソワソワする」と感じる場合は、量を減らしてみると改善することがあります。
・夜眠れない人
カフェインの効果は数時間続きます。朝だけなら問題ないことが多いですが、昼過ぎや夕方にも何杯も飲むと、夜の睡眠に影響することがあります。
「最近よく眠れない」という人は、午後のコーヒーを控えるだけでも睡眠の質が改善することがあります。睡眠不足は肩こりや頭痛の原因にもなるため、飲み過ぎには注意しましょう。
・妊娠中の人
妊娠中はカフェインを分解する速度が遅くなるため、過剰摂取は避けることが勧められています。医師から指示がある場合は、それに従うようにしましょう。
カフェインを上手に摂取するには?
Q.カフェインを無理なく摂取する場合、どうすればよいのでしょうか。適切な摂取方法について、教えてください。
前田さん「コーヒーは、飲み方を少し工夫するだけで体への負担を減らすことができます。まずおすすめしたいのは、『空腹で飲まないこと』です。朝起きてすぐではなく、朝食と一緒、または朝食後に飲む方が胃にやさしくなります。
どうしても時間がない時は牛乳や豆乳を混ぜてソイラテ・カフェラテにすることで、胃粘膜への刺激を和らげることができます。
また、水分補給の代わりにコーヒーだけを飲むのはおすすめできません。コーヒーには利尿作用があるため、大量に飲むと水分が不足しやすくなることがあります。特に夏場は汗をかきやすいため、水や麦茶、スポーツドリンクなども一緒に飲み、小まめに水分を補給しましょう。飲む量の目安としては、健康な成人であれば1日2~3杯程度であれば問題ないことが多いとされています。
ただし、個人差が大きいため、『飲むと眠れない』『胃が痛くなる』『頭が痛くなる』『動悸がする』という場合は、無理に飲む必要はありません。
最近では、カフェインをほとんど含まない『デカフェ(カフェインレスコーヒー)』も種類が豊富に販売されています。コーヒーの香りや味を楽しみたいけどカフェインが気になる人には、こうした選択肢もおすすめです。
そして、『眠気覚ましのためだけ』にコーヒーに頼り過ぎないことです。『しっかり睡眠を取る』『朝食を食べる』『朝日を浴びる』『軽く体を動かす』といった生活習慣も、朝の目覚めを良くするためにはとても大切です。
コーヒーは毎日の生活を豊かにしてくれる健康的な飲み物ですが、『たくさん飲むほど健康に良い』というものではありません。ご自身の体質や体調に合わせて、無理のない範囲で楽しむことが、健康的なコーヒーとの付き合い方と言えるでしょう」
(オトナンサー編集部)
















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