「血糖値が少し高い」放置したらどうなる? 忍び寄るリスク&数値改善の秘策とは【糖尿病専門医に聞く】
もし血糖値が少し高い状態を放置した場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。糖尿病専門医に聞きました。

秋はさまざまな食材が旬を迎えるため、食べ物がおいしい季節です。ただ、健康診断で「血糖値が少し高い」と指摘されている場合は注意が必要です。もし血糖値が少し高い状態を放置した場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。eatLIFEクリニック(横浜市旭区)院長で内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんに聞きました。
血糖値が高くても自覚症状はほとんどなし
Q.医療機関で医師から「血糖値が少し高い」と言われるケースがあります。この場合は数値上どのような状態を指すことが多いのでしょうか。
市原さん「糖尿病の診断に使われる『糖尿病型』の基準は、空腹時血糖126mg/dL以上、過去1~2カ月間の血糖値の平均を反映した数値である『HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)』の場合は6.5%以上です。
空腹時血糖100mg/dL以上、HbA1c5.6%以上になると、生活習慣を見直す一つの目安になります。つまり、空腹時血糖が100~125mg/dL程度、HbA1cが5.6~6.4%程度の場合は、血糖値が高くなっている段階です。これらは、血糖値が少し高いと表現されることが多いです」
Q.では「血糖値が少し高い」と指摘されたにもかかわらず放置した場合、どのようなリスクが生じる可能性がありますか。
市原さん「注意したいのは、血糖値が高くても初期は自覚症状がほとんどないことです。症状がないからと数年間放置しているうちに、血糖値が徐々に上昇し、2型糖尿病へ進行することがあります。
さらに、高血糖の状態が長く続けば、網膜症や腎症、神経障害といった糖尿病特有の合併症だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる疾患のリスクも高くなります」
Q.どうすれば血糖値を標準レベルに改善できるのでしょうか。食事や睡眠などの面で教えてください。
市原さん「大切なのは、食べる量や内容を見直し、血糖値が急激に上がりにくい生活を続けることです。例えば、野菜やキノコ類、海藻類など食物繊維を含む食品や、肉、魚、卵、大豆などのタンパク質をバランスよく取り入れてください。糖質制限は必要ありませんが、白米やパン、麺類などの主食を必要以上に食べ過ぎないことも大切です。
清涼飲料水や砂糖入りのコーヒー、スポーツドリンク、乳酸菌飲料、甘いお菓子などは血糖値を上げやすいため、習慣的に取っている場合は量や頻度を見直しましょう。食後に10~15分程度歩くなど、日常生活の中で小まめに体を動かすことも有効です。
睡眠不足は食欲増進につながるので、6時間以上の睡眠時間を確保することをまず意識してください」
Q.さまざまな食べ物が旬を迎える秋はつい食べ過ぎてしまうことがあります。血糖値が少し高めの人が食欲の秋に対して備えるべきことはありますか。
市原さん「秋は新米やサツマイモ、栗、カボチャ、柿など、おいしい食材が増える季節です。糖質を含むため、食べ過ぎに注意しましょう。
旬のものを楽しみながら『白米の摂取量をいつもより少し控える』『間食として食べる果物や芋類の量を決めておく』『食後に歩く』など、全体のバランスを取るとよいでしょう。
それでも不安な場合はいつもよりも運動量を増やしましょう。血糖値が少し高い段階は、生活習慣を変えることで数値を改善できるので、無理せず続けられる範囲で頑張ってみてください」
(オトナンサー編集部)


























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