食事に気を付けても「コレステロール値」高い…数値上がる“まさかの原因”とは【糖尿病専門医が解説】
コレステロール値がなかなか改善しない原因について、糖尿病専門医に聞きました。

健康診断でコレステロールが高いと指摘され、「揚げ物を控える」「適度に運動する」といった工夫を取り入れている人は少なくないでしょう。
ただ、こうした取り組みを行っているにもかかわらず、数値がなかなか改善しないケースがあります。この場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。eatLIFEクリニック(横浜市旭区)院長で内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんに聞きました。
コレステロール値が高くなる主な原因
Q.そもそも、コレステロール値が高くなる原因について、教えてください。例えばどのような食べ物を多く食べると数値が上がりやすいのでしょうか。
市原さん「コレステロール値が高くなる原因として、まず食生活の影響が挙げられます。特に注意したいのが、肉の脂身やバター、生クリーム、チーズなどに多く含まれる『飽和脂肪酸』です。飽和脂肪酸を多く摂取すると、血液中のLDL(悪玉)コレステロールが増えやすくなります。
例えば、脂身の多い肉料理や、バターや生クリームをたっぷり使った洋菓子などを頻繁に食べている人は注意が必要です」
Q.ストレスや睡眠不足など、食事以外の原因でコレステロールが上がることはありますか。
市原さん「はい、コレステロール値は食生活だけでなく、ストレスや睡眠不足、運動不足などの生活習慣とも関係しています。慢性的なストレスがかかると、ストレスに関係するホルモンや代謝の変化が起こり、脂質代謝に影響する可能性があります。
また、睡眠不足が続くと、食欲を調整するホルモンや糖代謝に影響が出て、食べ過ぎや体重増加につながることがあります。これもコレステロールの悪化に影響します。
さらに、病気が背景にあるケースもあり、例えば『甲状腺機能低下症』の人は食生活と関係なくコレステロールが上がりやすくなります」
Q.特に40代、50代以降の女性で「何も生活を変えていないのに急にコレステロールが上がった」という場合、体内でどのような変化が起きているのでしょうか。
市原さん「更年期に伴う女性ホルモンの減少が原因です。女性ホルモンの一つであるエストロゲンには、血液中のLDL(悪玉)コレステロールを肝臓が取り込んで処理する働きを助ける作用があります。更年期になってエストロゲンの分泌が減ると、LDLコレステロールが上がりやすくなります」
Q.もし食事に気を使ったり、運動したり、できるだけストレスをためない生活を心掛けたりしてもコレステロール値がなかなか下がらない場合、どのような原因が考えられますか。その場合、どのように対処すべきなのでしょうか。薬の服用で改善する可能性はありますか。
市原さん「考えられる原因としては、体質や遺伝的な影響が挙げられます。もともと肝臓で作られるコレステロールの量が多かったり、血液中のLDLコレステロールをうまく処理できなかったりする体質の人もいます。
特に注意したいのが、遺伝性の『家族性高コレステロール血症』です。この病気は、若い頃からLDLコレステロールが高くなりやすく、生活習慣の改善だけでは十分に数値が下がらないことがあります。
また、先述のように、更年期によるホルモンの変化や、甲状腺機能低下症などの病気が原因になっている場合もあります。必要に応じて、コレステロールを下げる薬が使われますが、適切に服用することで改善することが多いです」
Q.コレステロールの数値が高い状態を放置した場合、どのようなリスクがありますか。
市原さん「LDLコレステロールが高い状態が長く続くと、動脈硬化が進みます。動脈硬化が進行すると、心筋梗塞や脳梗塞などの重大な病気につながる可能性があります。LDLコレステロールが140mg/dL以上の場合、『高LDLコレステロール血症』とされます。
ただし、140mg/dL未満であれば絶対に安全というわけではありません。糖尿病や高血圧の有無、喫煙習慣、年齢などによって動脈硬化のリスクは異なり、LDLコレステロールの管理目標値も変わります。気になる場合は一度、医療機関で相談してください」
(オトナンサー編集部)
































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