コーヒー&紅茶が「血糖値」の上昇抑えるって本当? 糖尿病専門医に聞いて分かった上手な飲み方
コーヒーや紅茶には血糖値の上昇を抑える働きがあるといわれていますが、本当なのでしょうか。糖尿病専門医に聞きました。

朝食時にコーヒーや紅茶を飲む人は多いのではないでしょうか。適度にカフェインを摂取すると眠気覚ましにもなります。
ネット上では、これらの飲み物には血糖値の上昇を抑える働きがあるという内容の情報がありますが、本当なのでしょうか。また、飲むのに適切なタイミングはあるのでしょうか。eatLIFEクリニック(横浜市旭区)院長で内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんに聞きました。
紅茶には食後血糖値の上昇が抑えられたという研究報告も
Q.朝食や食後に飲む「コーヒー」や「紅茶」には、本当に食後血糖値の上昇を抑える効果があるという情報がありますが、本当なのでしょうか。
市原さん「コーヒーや紅茶には、食後血糖値の上昇を緩やかにする可能性があるポリフェノールが含まれています。特に紅茶は、紅茶に含まれるポリフェノールを糖分と一緒に摂取することで、食後血糖値の上昇が抑えられたという研究報告があります。
コーヒーに含まれるカフェインには、一時的にインスリンの働きを弱め、かえって食後血糖値を上昇させる作用も報告されています。ただし、コーヒーを習慣的に飲んでいる人は、2型糖尿病の発症リスクが低いという研究結果もあります。
つまり、紅茶には食後血糖値の上昇を抑える効果が期待できる一方、コーヒーについてはカフェインの影響もあるため、飲んだ直後の血糖値に対する効果は一定していません」
Q.コーヒーに含まれるポリフェノールには「クロロゲン酸」があります。このクロロゲン酸と紅茶のポリフェノールは、それぞれ血糖にどのように働きかけるのでしょうか。
市原さん「コーヒーに含まれるクロロゲン酸には、小腸での糖の吸収を緩やかにする働きがあると考えられています。クロロゲン酸を摂取することで、糖分を摂取した直後の血糖値の上昇が抑えられたという研究報告があります。
一方、紅茶には、テアフラビンやテアルビジンなどのポリフェノールが含まれています。これらには、糖質を分解する消化酵素の働きを抑えたり、小腸での糖の吸収を緩やかにしたりする作用が期待されています。先述のように、紅茶のポリフェノールを糖分と一緒に摂取することで、食後血糖値の上昇が抑えられたという研究報告もあります。
どちらも糖の吸収に働きかける可能性がありますが、コーヒーはクロロゲン酸による糖の吸収への作用、紅茶は糖質の分解や吸収を抑える作用が主に研究されています」
砂糖やミルクを入れるとどうなる? 上手な飲み方と注意点
Q.砂糖やミルクの有無で血糖値を抑える効果に影響は出るのでしょうか。また「食前、食後どちらに飲むか」で効果は変わりますか。
市原さん「血糖値を気にするのであれば、コーヒーも紅茶も砂糖を加えずに飲むことをおすすめします。砂糖の糖質で血糖値が上昇するため、ポリフェノールによる血糖上昇を抑える効果が期待できたとしても、十分なメリットが得られない可能性があります。
ミルクは、少量であれば血糖値への影響は比較的小さいと考えられます。ただし、牛乳には乳糖という糖質が含まれているため、たっぷり加える場合には注意が必要です。
食前と食後のどちらに飲む方が効果的なのかについては、明確な結論が出ていません。コーヒーの場合は、先述のように食前に飲むことでカフェインの影響により、その後の血糖値がかえって上昇する可能性も報告されています。
飲むタイミングにこだわらず、砂糖を加えず、適量を楽しむことをおすすめします」
Q.コーヒーと紅茶とではどちらの方が血糖値の上昇を抑える効果が強いのでしょうか。
市原さん「現時点では、コーヒーと紅茶のどちらが食後血糖値の上昇をより強く抑えるのか、明確な結論は出ていません。
カフェインには、一時的にインスリンの働きを弱め、かえって食後血糖値を上昇させる作用も報告されているので、食後血糖値への影響という点では、紅茶の方が好ましい可能性はありますが、紅茶の方が効果が強いと言えるほどの研究はありません。
血糖値を気にする人は、どちらが優れているかにこだわるよりも、砂糖を加えず、自分の体質に合ったものを適量飲むことをおすすめします」
(オトナンサー編集部)



























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