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北朝鮮のミサイルで生命や財産が…そのとき「保険」は使えるのか

北朝鮮をめぐる緊張状態が続いています。あまり想像したくはない事態ですが、北朝鮮の攻撃によって住宅や車、さらには自分の命まで奪われてしまった場合、保険はどのように機能するのでしょうか。

戦争と保険の関係とは

 トランプ米大統領の強権的な手腕によって、にわかに緊張状態が高まっている朝鮮半島。テレビでは連日、有識者たちが、米軍の軍事行動の可能性と北朝鮮による反撃について論じていますが、日本人として最も恐ろしいのは、核を搭載したミサイルで国内の大都市が狙われることです。

 筆者は軍事の専門家ではありませんが、ミサイル迎撃システムが作動しても、すべてを打ち落とすことは非常に難しく、実際にそのような事態になれば、大きな被害は免れないというのが大方の見方でしょう。

 それでは、もし自分の住む街が北朝鮮のミサイルで攻撃され、家や車などだけでなく、自分の生命まで奪われることになった場合、生命保険や損額保険はどのように機能するのでしょうか。

すべての保険会社にある「戦争免責」

 こうした議論の中で、皆さんが一番気にされるのは「戦争免責」です。すべての保険会社の約款は、保険金を支払わない可能性として、「戦争」を免責項目にしているためです。そのほか、地震や津波、噴火などの自然災害もこれに含まれます。

 これらは、以下のような事態を想定して書かれています。

・大量の死亡者が出る可能性

・予測が困難

・すべての保険金を支払ってしまうと保険会社が存続できない

 しかし、実際に戦争が発生した場合、保険金が支払われないかというと必ずしもそうではありません。あくまで「保険会社が存続できないと判断された場合」に「支払わないこともあり得る」というだけで、「免責=支払わない」というわけではないのです。

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加藤圭祐(かとう・けいすけ)

あおばコンサルティング代表取締役、1級FP技能士、宅建士

大手外資系生命保険会社にて11年間、個人・法人のコンサルティング業務に従事。2015年に株式会社あおばコンサルティングを設立。日本初の、チャットでのお金のサービス「みかづきナビ」を開始。現在ではzoomも活用し、FP相談や保険相談で顧客の課題解決に取り組んでいる。みかづきナビ(http://www.mikazuki-navi.jp/)。

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