【マッチングアプリ】写真と実物が違いすぎ…だまされたら賠償請求できる? 盛りすぎの“境界線”を弁護士に聞く
マッチングアプリの使用時、相手のプロフィール写真と実際の外見に違いがありすぎる場合、賠償請求できるのでしょうか。弁護士に聞きました。

マッチングアプリを使って恋人を探す人が増えています。その際、プロフィール写真と実際の顔があまりにも違うとして不快な思いをさせられるケースもあるようです。この場合、賠償請求できるのでしょうか。佐藤みのり法律事務所の佐藤みのり弁護士が解説します。
賠償請求は困難
マッチングアプリで出会った相手が、プロフィール写真の印象と大きく違ったとしても、損害賠償請求することは困難でしょう。実物と写真の印象が違うことに気付き、デートしたくないと思えば、その場でお断りする自由もあり、デートにかかった費用やデートしたことによる精神的苦痛を相手に請求することはできないと考えられます。
そもそも、マッチングアプリに掲載する自身の写真を加工するなどして、実物と異なる写真を掲載したとしても、それだけで他人の権利を侵害する違法な行為とは評価しがたく、相手に会いに行った際にかかった交通費を含め、損害賠償請求することはできないでしょう。
逆に、自分がマッチングアプリの利用時に、プロフィール写真として過度なメークをして撮影した写真や数年前の自分の写真など、実物とは明らかに異なる見た目の写真を掲載したとします。
もしアプリでやり取りするようになった相手と実際に会った場合、先述のように、相手にはデートを断る自由もあるため、賠償責任を負ったり、罪に問われたりすることはありません。
ただし、外見を偽ることで、人間性についても「平気でうそをつく人なのだ」と評価されてしまえば、その後、継続的な人間関係を築くことは困難になるでしょう。それが事実上のリスクだと思います。
「写真詐欺だ」と感じる人がいるかもしれませんが、詐欺罪は、人をだまして財物を交付させる犯罪であり、うそをつくだけでは成立しません。実物とは明らかに異なる見た目の自分の写真を掲載した人には、「自分をより外見の良い人だと思わせたい」という意味で、外見をだます意図がある可能性がありますが、そうした意図があったとしても、法的責任を問われないという結論に変わりありません。
一方、自分をよりよく見せようと、ネット上の他人の顔写真を無断で自分のプロフィールに使った場合、肖像権の侵害に当たり、その写真の本人から損害賠償請求される可能性があります。
マッチングアプリでは、素性の分からない多くの人とかかわり合うことになることから、中には、外見や職業など、さまざまなプロフィールにうそを混ぜている人もいる可能性があります。また、マッチングアプリを使って、性的にまたは金銭的に利用する相手を見つけようなどと、悪意を持った人が紛れている可能性もあります。
直接会う際には、人目がある場所を選び、いきなり2人きりにならないようにすること、むやみに個人情報を教えないようにすることなど、慎重に関わることが重要です。
相手に信頼されたいのであれば、正直に自分のプロフィールを掲載することも大切だと思います。
(オトナンサー編集部)








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