「それじゃダメだよ」 つい否定から入る人の特徴とは 他人からの“無言の拒否”招くNGワード
つい人に否定的な言動を取ってしまう人の特徴について、心理カウンセラーに聞きました。

職場や学校などで「それじゃダメだよ」「できないよ」といった言動を口にする人はいませんか。このような「否定的な言動」を取りがちな人には、どのような心理が働いているのでしょうか。そうした言動を取る人の心理的要因や、否定的な言動が人間関係に及ぼす影響だけでなく、発するべきでないフレーズの例、改善策も併せて、心理カウンセラーのうるかすさんに聞きました。
人に否定的な言動を取る人にありがちな6つの特徴
Q.「ダメだよ」「できない」など、つい人に否定的な言動を取ってしまう人がいます。どのような心理的原因が考えられるのでしょうか。
うるかすさん「そもそも人間には、『よく分からない物事に対して、否定から入る』という傾向があります。瞬時に理解できないものから、まずは心を『守ろう』として『構える』心理が働くためです。その上で、反射的に『否定』が出てしまう原因には、次のような心理的要素があります」
・周囲より優位に立ちたい
劣等感を抱いている場合、他者を批判することで相対的に優位に立ち、安心を得ようとします。いわば「自信のなさ」の裏返しです。
・ストレスを発散したい
ストレスフルで不機嫌な状態にいる場合、自分の気持ちや考えを無意識に守ろうとしています。相手の意見に対して理解を示せず、意見の違いに強い反発を感じることもあれば、声高らかに批判することで、カタルシス(快感)を得ようとすることもあります。
・変化を避けたい
相手の意見を肯定すると自分の役割や責任が増えることがあります。無意識に「否定しておいた方が楽」と判断し、「否定」を選ぶことで、自分を守ろうとします。
・正義を過信している
自分の考えに自信があり、正しいと思い込んでいる場合、異なる意見の人に対して「常識がない」と感じて攻撃的になりがちです。相手を貶めたいというよりも、批判する自分に酔っている「ニヒリスト」の要素もあるでしょう。
また、具体的な例ですが、ディベートに対して誤った認識を持っていると、何としても相手をねじ伏せようとして否定的な言動を多用してしまいます。
・大きな不安を抱えている
心配や不安があると、考え方や物の見方がネガティブな方向に引っ張られ、ついつい否定的な言動を取ってしまいます。
例えば、自分のことを好きではなく「本当の自分を知られたら、みな離れていってしまうだろう」と感じている場合も考えられます。
このときの否定的な言動は、意地悪というより対人関係で傷つかないための予防的な反応として生じます。受け入れられない不安が強いほど相手の反応に敏感になり、先に問題点を指摘することで心理的距離を保とうとします。
一見すると相手を遠ざけているようですが、関係を壊したいのではなく、拒絶される受け身の立場を避けるために主導権を保とうとしている行動と考えられます。否定から入ることで、評価される不安や期待して裏切られる体験を和らげ、心理的な安定を保っているのです。
・相手を尊重していない
相手のことを尊重していない場合は、否定的な言動を取りがちです。相手と一定以上の距離を保ちたい場合にも、否定的な言動から会話を始めることがあります。
人に言ってはいけない否定的な言葉とは?
Q.もし人に否定的な言動を取り続けた場合、人間関係にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。人に言ってはいけない否定的な言葉の種類はありますか。
うるかすさん「否定的な言動は、気付かないうちに周囲との距離を広げる原因となります。『否定から入る人』と積極的に関わりたいと考える人は決して多くありません。否定的な言動を取り続けると、周りから『話を聞き流される』『真剣に向き合ってもらえない』など、無言の拒否反応を招き、徐々にコミュニケーションの場を失うことにつながります。特に職場などでは、次のような言動で人間関係を損なうことがあります」
・一方的な支配関係
「あなたのためを思って言うんだけど」という表現を「免罪符」にすることで、どんなにひどい言葉でも相手は反論しにくくなります。
・能力や努力の否定
「そんなことも知らないの?」という言葉は、期待とのギャップを責める形で、相手の自尊心を傷つけます。
・立場を利用した人格の否定
「〇〇のくせに」といった言葉は、注意や指摘ではなく、見下しです。言われた側は「自分の意見を言わない方がいいのかも」と萎縮してしまいます。
・常識を盾にした圧力
「それ、常識だよね」「前はこうだったけど」と正論を出されると、相手は自分の判断を否定されたように感じます。
・他人との比較
「〇〇さんは、もっと~だったのに」と他者を持ち出すと、相手に劣等感を抱かせてしまいます。
・感情の拒絶
「気にし過ぎ」「冗談だよ」といった言葉は、相手の傷ついた気持ちを軽んじ、シャットアウトするものです。
否定的な言動は改善できる?
Q.つい人に否定的な言動を取ってしまう場合、改善は可能なのでしょうか。効果的な対処法について教えてください。
うるかすさん「結論から言えば、改善は可能です。否定的な言動は性格の問題だけではなく、積もり積もったストレスや脳の防衛反応に由来するものです。無意識の習慣を変えるには時間と根気が求められますが、適切なアプローチで自分が変わるための一歩を踏み出しましょう。
対処法として、他人の意見や立場、背景を尊重できれば、違いを受け入れやすくなります。相手の話を注意深く聞く。相手と異なる意見を持つ際でも、他人の意見や考えを尊重しながら考えを述べる。といった行動を実践するうちに、会話における誤解を避けられるようになるでしょう。
アドバイスをすること自体怖くならないよう、相手と異なる意見を言うときに『枕詞』を使うのもお勧めです。
また、ポジティブな言葉や表現を意識的に用いることで、自分自身の心理状態が向上し、人間関係がよりよいものになります。さらに、相手の性格や趣味、価値観を理解して、相手が話題に興味を持ちやすい会話を心掛けましょう。相互理解が深まり、心理的ストレスが和らぎます」
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否定的な言動を取る人は、自分の気持ちや考えを無意識に守ろうとしていることがよく分かりました。守りの体勢に入る原因も、不安やストレスにあるということです。
もしも自分が他人に否定的な言動を取っていることに気付いた際は、今回紹介した対処法を取り入れてみてください。言われた相手だけでなく、自分自身も前向きになれるはずです。
(オトナンサー編集部)







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