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サプリもダメ!? 健康診断で「異常が見逃される」前日&当日の“うっかりNG行為”とは

一般健診と人間ドックの違いをはじめ、健診結果表の正しい見方、そして意外と知らない「検査前日・当日の正しい受診ルール」などについて、保健師に聞きました。

健康診断の前日、当日にやってはいけない行為とは?(画像はイメージ)
健康診断の前日、当日にやってはいけない行為とは?(画像はイメージ)

 7月12日は「人間ドックの日」です。より多くの人に「人間ドック」の受診を促すことで病気の早期発見につなげ、国民の健康増進に寄与することを目的に、公益社団法人日本人間ドック・予防医療学会が制定しました。

 30代になると「そろそろ人間ドックも受けた方がいいのかな?」と頭をよぎるものの、「普通の健診と何が違うの?」「費用もかかるし…」と、結局いつもの健診だけで済ませていませんか。30代は、20代の頃とは異なり、少しずつ生活習慣病のリスクや体質の変化が出始める年代です。

 一般健診と人間ドックの違いをはじめ、健診結果表の正しい見方、意外と知らない「検査前日・当日の正しい受診ルール」などについて、事業場向けの健康経営支援を行うエムステージ(東京都品川区)産業保健事業部保健師業務マネジャーで、保健師の本田和樹さんが解説します。

「一般健診」と「人間ドック」は何が違う?

 一般健診と人間ドックの最大の違いは、検査項目のボリュームと費用にあります。

■一般健診(定期健康診断)
法律で企業に義務付けられた最低限のパッケージです。自覚症状のない病気や生活習慣病を早期発見・早期治療すること、個人の健康状態を把握し、職場での適切な配置転換や労働時間の短縮といった事後措置に役立てる目的があります。検査項目は10〜15項目程度と比較的シンプルで費用は会社が負担し、受けることができます。

■人間ドック
個人の意思で受ける任意の検査です。一般健診の項目に加え、胃カメラや大腸内視鏡、各臓器のエコー、CT(コンピューター断層撮影)検査など、50以上の豊富な項目から選ぶことができます。生活習慣病はもちろん、一般健診では見つけにくい「がん」などの病気の早期発見に役立ちます。

 費用は原則として自己負担(数万~数十万円)となりますが、所属する健康保険組合から補助金が出るケースも多くあります。

 30代からは、会社の「一般健診」をベースにしつつ、気になるリスク(胃、大腸、婦人科系など)をオプションや人間ドックでピンポイントに追加していく方法がおすすめです。特に35歳を過ぎた人や、ご家族にがん・生活習慣病の既往歴がある人は、2〜3年に1回でも詳しく調べておくと安心です。自分に必要な項目を絞れば、費用を抑えながら賢く健康管理ができますよ。

手元の健診結果表の「正しい見方」

「A・B・C・D」の判定だけで一喜一憂して、引き出しの奥にしまっていませんか。自分への「定期点検」として結果を生かすために、絶対に見るべきポイントは「過去3年の経過」です。

 今年の結果が「B(軽度異常)」であっても、3年前から徐々に数値が悪化しているなら、生活習慣が傾いている危険信号。逆に「C(要経過観察)」や「D(要精密検査・要治療)」という結果が出てしまっても、前年より数値が改善傾向にあるなら、あなたの取り組み(食事や運動)が成功している証拠です。

 ただし、数値が良くなったからといって自己判断で放置してはいけません。要精密検査などの判定が出ている場合、数値に表れない異常が隠れている可能性もあるため、必ず医療機関を受診しましょう。

 特に35歳以降は、生活習慣病のリスクが上昇しはじめるため、「脂質検査(LDLコレステロール・HDLコレステロール・中性脂肪)」と、糖尿病リスクの正確な指標となる「糖代謝検査(空腹時血糖、HbA1c)」の推移を必ずチェックしてください。

健康診断前日・当日の注意点

 せっかくお金と時間をかけて受診しても、前日や当日の行動が原因で数値が変動してしまってはもったいないですよね。たびたび話題になる「うっかりNG行為」とその理由をおさらいしておきましょう。

【前日のNG行為】
(1)午後9時以降の食事

検査の10時間前(午前受診の場合は前日の午後9時ごろ)までに夕食を済ませるのが基本です。

検査の10時間以内の食事は、血糖値や中性脂肪の数値に大きな影響を及ぼします。これ以降の飲食はお控えください。また、揚げ物やラーメン、ケーキなどの脂質・糖質の多く含まれるものも血液検査の結果に影響を与えるため、前日の摂取は控えた方がよいでしょう。

(2)飲酒
前日の飲酒は、何時間前であってもコレステロール、肝機能(γ-GTPなど)、尿酸値の数値に影響を及ぼします。

【当日のNG行為】
(1)「朝食」「あめ・ガムを食べる」

午前受診の場合、朝食は抜きます。ここで盲点になるのが「あめ」や「ガム」です。「あめ1粒くらい…」と思いがちですが、これも糖質が含まれるため血糖値に影響します。さらに、胃の中に食べ物や糖分が残っていると、胃のエックス線撮影(バリウム)などの際、胃壁にきれいにバリウムが付着せず、正確な検査ができなくなってしまいます。

(2)「激しい運動」
検査の前日や当日に激しい運動やハードな筋トレを行うと、血液検査や尿検査に影響を及ぼします。

(3)喫煙
検査当日の喫煙は控えましょう。血圧が上がったり、血液検査や心電図検査にも影響を与えたりする可能性があります。

(4)サプリメント
特に「ビタミンC」を多く含むサプリは、尿検査や便潜血検査で「本当は異常(出血など)があるのに、見逃してしまう(偽陰性)」というリスクを招きます。医師から処方されている薬については、必ず事前に主治医に確認し、健診機関にも申告してください。

もし「検査前日の夜遅い時間帯に食べてしまった」「朝、あめをなめてしまった」というときは、正直に申告しましょう。正しくないデータをもとに医師が判定をすることになり、結果として再検査になって、皆さんの時間や費用が無駄になってしまいます。万が一、NG行為をしてしまったときは、健診機関の受付や看護師に正直に申し出てください。

30代以降のビジネスパーソンにとって、健康は何よりの資本であり、これからのキャリアや私生活を支える大切な土台です。7月12日の「人間ドックの日」をきっかけに、正しいルールで定期点検を行い、ご自身のリアルな状態を把握することから、未来の健康をスタートさせましょう。

(オトナンサー編集部)

【画像】これが健診の前日&当日にうっかり食べると検査結果に悪影響を及ぼす“食べ物”です!

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本田和樹(ほんだ・かずき)

エムステージ産業保健事業部保健師業務マネジャー、保健師

看護師として急性期精神病院で5年間勤務したのち、2020年エムステージ入社。産業保健師の業務委託事業立ち上げに携わり、現在は複数の企業で保健師として実務を行う。労働と精神衛生についての啓発活動、寄稿なども行っている。取得資格は保健師、看護師、養護教諭一種、第一種衛生管理者など。

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