「台風が来ると頭が痛い」は気のせいではない 天気痛の原因&注意すべき症状とは
台風の接近時や上陸時に頭痛がひどくなる原因について、医師が解説します。

台風6号(チャンミー)が6月3日に東海や関東に接近する見込みで、各地で大雨や強風への警戒が呼び掛けられています。ところで、台風の接近時や上陸時に頭痛がひどくなることはありませんか。こうした原因について、対面診療とオンライン診療を提供するクリニックフォアの監修医・山田光泰さんが解説します。
「天気が悪い日に頭が痛い」には科学的根拠がある
梅雨から夏にかけて、「何となく頭が重い」「台風が来ると必ず頭痛になる」と感じて、当院を受診する人は多いです。これは気のせいではなく、「天気痛(気象病)」と呼ばれており、実際に起こり得る症状です。日本では約1000万人が悩まされているといわれています。
気圧が低下すると、内耳(気圧センサー)が過剰反応し、自律神経が乱れます。これが血管の拡張を引き起こし、三叉(さんさ)神経を刺激することで頭痛が発生するといわれています。特に「台風接近」「低気圧通過」「梅雨の雨天」など、気圧が急激に下がるときが最も症状が出やすいタイミングとされています。
今回の台風6号は中心気圧980ヘクトパスカルで、通過前後の数時間で気圧が急変するため、天気痛が起きやすい条件が重なっています。台風の接近前から通過後の数日間は「頭痛が出やすいタイミング」に当たります。私が所属するクリニックフォアのオンライン診療でも、こうした台風の接近時に頭痛の相談が増える傾向にあります。
「頭痛」は正しく見分けることが大切
頭痛には大きく分けて4種類あり、原因によって対処法が変わります。「何でも市販薬で我慢」は禁物で、上手に医療の力を借りることを検討しましょう。主な頭痛の種類は次の通りです。
■気圧性頭痛(天気痛)
天気や気圧変化と連動。こめかみから頭全体に症状が出るのが特徴。吐き気を伴うことも。症状が軽〜中程度ならオンライン診療可能。
■片頭痛
ズキズキと脈打つ痛み。光、音に敏感になる。週1回以上、症状が出る人も。オンラインでも診療可能だが、程度によっては検査を含めた専門的治療が必要。
■緊張型頭痛
頭を締め付けられるような痛みが生じ、肩こり、ストレスと連動するのが特徴。症状が軽~中程度ならオンライン診療可能。
■危険な頭痛(二次性、脳梗塞など)
突然の激しい痛みや手足のしびれ、まひ、発熱、意識障害などを伴う頭痛。台風前後の急激な気温・気圧の変化は、血圧の変動を引き起こし、脳梗塞や脳出血などの引き金になるリスクもあります。これらの症状が出た場合は市販薬を使って我慢するのではなく、必ず救急または専門医を受診してください。
気圧性頭痛、オンライン診療で対処できること
「台風のたびに頭痛薬を飲んでいるけど、毎回病院に行くのが大変」「漢方が効くと聞いたけど、何を選べばいい?」といったときに活用できるのがオンライン保険診療です。処方・対応できる主な薬剤は次の通りです。
■鎮痛剤(NSAIDs・アセトアミノフェン)
イブプロフェンやロキソプロフェン、アセトアミノフェンなどが該当します。症状が出始めたら早めに服用することで効果が出やすいのが特徴です。薬局でも手に入りますが、適切な種類・用量は医師の判断が必要です。
■漢方薬「五苓散(ごれいさん)」など
体内の水分バランスを整える漢方薬で、気圧変化による頭痛やめまい、むくみに有効とされています。特に「頭痛にめまいを伴う場合」「顔がむくむ感じがある場合」に使われることが多いです。オンライン診療でも処方が可能です。
台風前後に試したいセルフケア5選
薬に頼らず、日常生活の中でできる対処法も有効です。専門家が勧めるセルフケアの代表例は次の通りです。
・気圧予報アプリを活用する
・小まめな水分補給を心掛ける
・耳周りのマッサージをする
・十分な睡眠を取り、体を冷やさないようにする
・症状が出たら無理をしない
今回の台風はもちろん、6月以降は台風の接近、上陸が増えます。お伝えした対策を取り入れながら、台風を上手に乗り切ってください。
(オトナンサー編集部)



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