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糖尿病専門医が解説、実は「脂質」が多い野菜トップ3 “森のバター”アボカドは2位…1位はおつまみの定番

脂質が多い野菜について、医師に聞きました。

脂質が多い野菜は?
脂質が多い野菜は?

 「野菜はヘルシーだから、たくさん食べても大丈夫」と思っていませんか。確かに多くの野菜は低脂質・低エネルギーで、ビタミン、ミネラル、食物繊維の重要な摂取源です。一方で、野菜類の中にも、一般的な葉物野菜などと比べて脂質やエネルギーが多めのものがあります。そこで、脂質が多い野菜トップ3について、金沢駅前内科・糖尿病クリニック(金沢市)院長で、糖尿病専門医の小倉慶雄さんが解説します。

意外と脂質が多い野菜も

 文部科学省の「食品成分データベース」を参考に、脂質が比較的多い野菜・野菜のように食べられる食品を紹介します。

 食品成分データベースは、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年までの値を掲載しています。なお、アボカドは食品成分表上、「果実類」に分類されますが、サラダなどで野菜のように食べられることが多いため、本記事では参考として取り上げます。

 脂質が多い野菜を3位から順番に紹介します。

【3位:冷凍枝豆】
実は生の枝豆をゆでた場合よりも脂質が高いです。冷凍枝豆は、食品成分データベースで「野菜類/えだまめ/冷凍」に分類されています。可食部100グラム当たりの脂質は7.6グラムです。枝豆は、大豆が成熟する前に収穫したもので、野菜類に分類されます。たんぱく質や食物繊維も含み、栄養価の高い食品ですが、葉物野菜やきゅうり、トマトなどと比べると脂質は多めです。

おすすめの食べ方は、塩分を控えめにしてゆでる、または蒸す方法です。冷凍枝豆は手軽に食べられるため、ビールのおつまみや間食として食べ過ぎないよう、最初に食べる分だけ皿に出すとよいでしょう。

【2位:アボカド】
アボカドは、食品成分表上は「果実類」に分類されます。可食部100グラム当たりの脂質は17.5グラムで、エネルギーは176キロカロリーです。

アボカドは「森のバター」と呼ばれることもあり、なめらかな食感とコクが特徴です。サラダ、サンドイッチ、あえ物などに使いやすく、野菜感覚で食べている人も多いでしょう。

ただし、ヘルシーなイメージがあっても、1個を丸ごと食べると脂質とエネルギーの過剰摂取につながりやすくなります。

おすすめは、1回当たり4分の1〜2分の1個程度をサラダや副菜に加える食べ方です。マヨネーズやオイルドレッシングを多く使うと、さらに脂質が増えるため注意しましょう。

気になる1位は?

【1位:ゆで落花生・未熟豆】
ゆで落花生の未熟豆は、文部科学省の食品成分データベースでは「野菜類/らっかせい/未熟豆/ゆで」に分類されています。可食部100グラム当たりの脂質は23.5グラムです。

落花生は、一般的な野菜というより豆やナッツに近い印象を持たれやすい食品ですが、未熟豆の状態では野菜類として扱われます。脂質が多く、少量でもエネルギーを取りやすいのが特徴です。

おすすめの食べ方は、塩分を控えめにした「ゆで落花生」です。おつまみとして食べる場合は、気づかないうちに量が増えやすいため、小鉢1杯程度を目安にするとよいでしょう。

1日の摂取目安量は?

 厚生労働省は、健康日本21(第三次)で野菜摂取量の目標を1日350グラムとしています。ただし、脂質やエネルギーが多めの野菜・豆類・果実類だけで350グラムを満たすのではなく、葉物野菜、キノコ、海藻、淡色野菜、緑黄色野菜などを組み合わせることが大切です。

 目安としては、以下の量を参考にしてください。

■ゆで落花生・未熟豆 20〜30グラム程度
■アボカド 4分の1〜2分の1個程度
■枝豆 可食部50〜100グラム程度

 これらはあくまで一般的な目安です。体格、活動量、年齢、糖尿病、脂質異常症、腎臓病などの有無によって適量は変わります。食事療法中の人は、主治医や管理栄養士に相談しましょう。

食べ過ぎるとどんなリスクがある?

 脂質が多い野菜や、野菜のように食べられる食品を食べ過ぎた場合、最も注意したいのはエネルギーの取り過ぎです。脂質は1グラム当たり約9キロカロリーと、たんぱく質や炭水化物よりもエネルギー密度が高い栄養素です。

 日本人の食事摂取基準2025年版では、脂質は総エネルギー摂取量に占める割合で目標量が設定されています。脂質そのものが悪いわけではありませんが、取り過ぎが続くと体重増加や生活習慣病のリスクにつながる可能性があります。

 また、調理法にも注意が必要です。アボカドにマヨネーズを加える、えだまめに塩を多く振るといった食べ方では、脂質や食塩の摂取量が増えやすくなります。

 糖尿病のある人では、枝豆のように糖質を含む食品を「野菜」として無制限に食べるのは適切ではありません。血糖値への影響を考え、主食量や間食とのバランスを調整する必要があります。

 落花生については、アレルギーにも注意が必要です。食品安全委員会のファクトシートでは、落花生アレルギーは即時型症状で発症することが多く、欧米ではアナフィラキシーの原因食物として頻度が高いとされています。落花生アレルギーがある人は摂取を避け、症状が出た場合は速やかに医療機関を受診してください。

 野菜は健康的な食生活に欠かせない食品ですが、すべての野菜が低脂質・低エネルギーというわけではありません。特に、落花生の未熟豆、枝豆、そして野菜感覚で食べられるアボカドは、食べる量や調理法に注意したい食品です。

 大切なのは、「脂質が多いから食べてはいけない」と考えることではありません。適量を守り、油やマヨネーズ、バター、塩分を加え過ぎず、他の野菜と組み合わせて食べることがポイントです。脂質が多めの野菜や食品も、量と食べ方を工夫すれば、毎日の食事に上手に取り入れることができます。

【参考文献】
(1)文部科学省「食品成分データベース」
※日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の値を掲載。
(2)文部科学省「食品成分データベース:果実類/アボカド/生」
※可食部100グラム当たり脂質17.5グラム、エネルギー176キロカロリー。
(3)文部科学省「食品成分データベース:野菜類/らっかせい/未熟豆/ゆで」
※可食部100グラム当たり脂質23.5グラム。
(4)文部科学省「食品成分データベース:野菜類/えだまめ/冷凍」
※可食部100グラム当たり脂質7.6グラム。
(5)文部科学省「食品成分データベース:野菜類/えだまめ/ゆで」
※可食部100グラム当たり脂質6.1グラム。
(6)文部科学省「食品成分データベース:野菜類/とうもろこし類/スイートコーン/未熟種子/ゆで」
※可食部100グラム当たり脂質1.7グラム。
(7)厚生労働省 e-ヘルスネット「野菜1日350gで健康増進」
※健康日本21(第三次)の野菜摂取量目標350gについて。
(8)厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)の策定ポイント」
※脂質の目標量、飽和脂肪酸と生活習慣病予防について。
(9)食品安全委員会「アレルゲンを含む食品(落花生〔ピーナッツ〕)ファクトシート」※落花生アレルギー、即時型症状、アナフィラキシーに関する情報。

(オトナンサー編集部)

【画像】知らなかった…これが実は「脂質」が多い野菜トップ3です!

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小倉慶雄(おぐら・よしお)

医師(Gran Clinic院長)

金沢医科大学医学部医学科卒業。同大学病院の糖尿病・内分泌内科の臨床医を経験し、医学研究科博士課程修了。「リサーチマインドを持った診療」をモットーにし、酸化ストレス・サーチュイン遺伝子を中心とするアンチエイジングに関与する研究に従事。「すべての男性たちに、人生後半戦の演出家を。」をコンセプトに、2023年6月、JR金沢駅前にメンズヘルスクリニック「Gran Clinic」(https://www.gran-clinic.jp/)を開院。

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