「洗ってくれたフライパン、油でギトギト」 38歳女性、同居相手に不満も…それでも結婚を決断したワケ
恋人と結婚を考えている場合、一度同居した方がよいのでしょうか。専門家が解説します。

「結婚する前に同居した方がいいのか、悪いのか」
これは、私が運営する恋人・夫婦仲相談所でも未婚女性の方々からよく出る質問です。婚活アドバイザーの植草美幸さんも、同居を“目的”ではなく“判断材料”として設計し、期限を決めて始めることを提案されています。私も植草さんには同意見です。
同居するなら「1年で結婚するかどうかの結論を出す」
先に結論を言います。同居の最適期間は人によって全然違います。ただし「相性が良い」と感じられるなら、目安は“半年〜1年”。そして、同居するなら「1年で結婚するかどうかの結論を出す」くらいが、いちばん健全に回ります。
令和の若い世代で「一緒に暮らすのは普通」と言われがちですが、実態はまだ「少数派」です。ただ、「生活費を出し合う方がコスパいいから、シェアハウス的に2人で住んでみる?」という気楽な考えがあるのは事実です。
国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査(2021年)では、18〜34歳未婚者の同居経験は男性6.4%、女性8.2%。ただし女性は30〜34歳で15.7%まで上がっており、年齢が上がるほど増える傾向が見えます。
つまり“同居はデフォルト”ではない一方で、「結婚の前段階として使う」動きは確実に出てきています。さらに内閣府経済社会総合研究所の分析では、最近結婚したカップルの約4分の1が結婚前に一定期間同居を経験している、とされています。同居は結婚のリスクを下げる「情報収集フェーズ」として機能しやすくなってきた、と捉えると分かりやすいでしょう。
なぜ“半年〜1年”なのでしょうか。理由はシンプルで、生活の四季が一巡すると「日常のクセ」が一通り見えるからです。
お互いの繁忙期、体調不良、家計の波、実家イベント、友人付き合い、年末年始の過ごし方……。
恋人としての相性と、生活共同体としての相性は別物です。1年あれば、後者の相性がかなり解像度高く分かります。
一方で、同居が2〜3年と長くなると、「結婚先延ばし系カップル」に変貌していきます。いわゆる“惰性の同居”です。
家賃や家具、家電、共通の交友関係など、生活を共にすると別れにくくなる“制約”が増えます。
海外研究では、結婚の意思が固まる前に同居へ移行すると、その制約によって「何となく結婚まで流される/別れにくくなる」ことがあり得るといわれています。
研究は主に海外データで、国や文化で事情は違いますが、「期限を決めて同居する」合理性はここにあります。
ここからは、私が見てきたケースを2つ(仮名)紹介します。
ケース1:期限を決めなかった結果“便利な同居”になった夏美さん
32歳の夏美さん(仮名)は、交際1年で彼(34歳・IT系)と同居を開始。きっかけは家賃の節約と在宅勤務の増加でした。最初の3カ月は楽しく、料理も分担も「うまく回っている」と感じていたそうです。
ところが半年を過ぎると、家事の“見えない負担”が夏美さん側に寄り始めました。彼は悪気なく「気付いた方がやればいいじゃん」タイプ。彼女は「言えばやるけど、言わないとやらない」彼へのイラ立ちが積み重なり、「やってよ」と言うこと自体が疲れるように。
1年が過ぎても、結婚の話は「いつかね」のまま。2年目に入ると、彼の中では同居=結婚の代替になり、生活は安定しているのに未来の話が進みません。“彼にとって快適な現状”が完成してしまったのです。
結局、夏美さんは「このまま3年目に入るのが怖い」と別居を選択。別居は失敗ではありません。むしろ、期限を決めずに始めた同居が“判断”ではなく“延命”になっていたことに気づけたのが、次の人生の資産になりました。











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