「洗ってくれたフライパン、油でギトギト」 38歳女性、同居相手に不満も…それでも結婚を決断したワケ
ケース2:「1年で決める」と設計して結婚がスムーズに進んだユリカさん
38歳のユリカさん(仮名・医療職)は、交際2年の彼(40歳)と同居する前、恋愛相談で私のもとを訪ねました。その際、私はノート1枚を使い、次のような“同居の設計図”を作るようアドバイスしました。
・同居期間は12カ月(更新なし)
・3カ月/6カ月/10カ月で棚卸しミーティング
・家賃、生活費は比率で分担、貯蓄と奨学金の状況も共有する
・掃除や洗濯、買い物、ゴミ出しなどの家事は「担当」ではなくルールをつくる
・結婚するならいつ入籍し、親へのあいさつはいつか
私は「同居する前に親にも伝えないと、結婚するとき不協和音が鳴るよ。しゅうとめ問題ほど恐ろしいものはないから」とも伝えました。
ユリカさんは両家への説明も早めに済ませました。同居を始めると、最初は小さなことでイラっとすることがあります。例えば、次のようなやり取りがあったといいます。
「フライパン洗ってくれたのはいいけど、油でギトギトなんだけど」
「後から文句言うくらいなら、ユリカがやればいい。僕はやったんだから」
でも「モメたときに話し合えるか」「次に生かす修正ができるか」が、同居の本質です。2人は6カ月時点で“彼の家事の抜け”が露呈し、「毎週日曜に30分だけ家事棚卸し会議」をして、「できてない家事を責めない、仕組みを変える」と話し合いました。
これは、私がとあるテレビ番組で「なんもしない夫が自発的に家事をするようになる技」を伝授したときのメソッドです。このメソッドはいつか別コラムでお伝えしたいです。
10カ月後の棚卸しで、彼女は「この人となら、家庭の運営ができる」と確信。同居開始から1年以内に両家挨拶→入籍まで、スムーズに進みました。
ここで強調したいのは、同居の期間よりも「同居の目的の設計」です。同居は“試運転”であって、“永久の仮免”ではありません。
とにかく 紙でもPCでもいいので同居前に次の内容を書き出してください。
(1)期限(基本は半年〜1年)
(2)お金(家賃・生活費・貯蓄・借金・親からの援助の有無)
(3)家事(「やる/やらない」ではなく、タスクを見える化)
(4)ケンカの原因想定(LINEの位置づけ、できないことを仕事のせいにするなど、各自の地雷を共有)
(5)結婚観(入籍のタイミング、住む場所、子どもの希望、仕事の続け方など)
加えて、同居は“生活の実務”も動きます。賃貸契約を誰名義にするか、更新料や退去費用はどう分けるか、家具家電はどちらが買うか。ここを曖昧にすると、別れる際、結婚する際、どちらに転んでももめやすいです。
口約束でもいいので、メモに残すのが「大人の同居」です。
長い同居が必ず悪いわけでもありません。最初から「法律婚にこだわらない」「事実婚を含むパートナーシップを選ぶ」という価値観なら、長期同居は自然な選択です。ただそれは、“結婚の準備”ではなく“暮らしの形の選択”。目的が違うのに同じ生活を続けると、どこかで苦しくなります。
同居は、相手の欠点探しではなく、「この2人の関係は持続可能で、永遠に回るのか?」を確かめる期間であってほしいです。もちろん「そこに愛はあるのか?」は大前提です。
相性が良いと感じたなら、1年で結論を出す勇気を。決めるのが怖いのではなく、“決めないまま時間だけ過ぎる”方が、後からボディブローのようにメンタルを打ってきます。
同居のゴールは、同居を続けることではなく、2人が納得して「次のステージ」を選ぶことです。
(「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美)











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