業界激震の「金融レポート」、保険販売手数料が白日の下にさらされる時代は近いのか
生保業界で議論されている「販売手数料の開示」ですが、なぜ今、開示が問題になり、仮に開示されるようになると、私たち消費者にはどのようなメリットが生まれるのでしょうか。専門家が解説します。

生保業界では現在、「販売手数料の中身を開示すべきでは」との議論が活況です。
この議論を主導しているのが金融庁で、この10月から、「銀行の窓口販売における生命保険商品に関しては手数料を開示すべきだ」との指針の下、メガバンクが先行して手数料を開示することになりました。
あくまで“自発的”との名目ですが今後、地銀も含めて開示が義務化されることを想定した動きと言えるのではないでしょうか。
そして9月、金融庁から発表された「金融レポート(平成27事務年度)」は生保業界に大きな衝撃を与えました。
その中では以下のようなことが指摘されています。
・銀行窓販では「外貨建て一時払い保険」の販売が増加している
・商品の内容は外国債券と投資信託、掛け捨ての死亡保障をセットにしたもの-(A)
・しかし外国債券と低コストの投資信託(もしくは上場投資信託)、そして、掛け捨ての死亡保障を個別に契約しても同様の効果は得られる-(B)
・(A)と(B)を比較した場合、顧客の支払いコストは(B)の方が10年で10%程度低くなることがある
さらにショッキングなのは以下のような記述です。
・金融機関代理店の中でこのような代替提案を行っているところは見られなかった
・生命保険会社の中には、「販売サポート」として銀行窓販に手数料を上乗せしたり、販売員のモチベーションアップのための商品贈呈、食事会や研修旅行などを提供したりしている事例もある
非常に赤裸々なレポートで、金融庁がここまで実態を把握しており、これをレポートにまとめたという事実に業界関係者は大きな衝撃を受けています。
しかし、この手数料開示の流れはもはや押しとどめようがなく、今後は銀行窓販のみならず、保険会社社員による直接販売や通販、ネット、そして、私たちのような乗合代理店まで波及することが予想されます。乗合代理店には、いわゆる「保険ショップ(来店型代理店)」も含まれます。

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