アプリ飲み、柄マスク…コロナ禍の非日常が「日常」に変わった人たち【#コロナとどう暮らす】
マスクをファッションにして楽しむ
新型コロナが猛威を振るう中、国内では深刻なマスク不足に陥りました。これまでは、マスクのスタンダードな色といえば「白」で、ファッション性を有する色や柄の入ったマスクは、一部の若い人たちだけが着用していました。
しかし、マスク不足となれば背に腹は代えられません。色や柄付きのマスクを着用している中高年の人たちを、よく見かけるようになりました。この流れを受け、ある中年女性はこのように話しています。
「最初は(色付きマスクは)恥ずかしかったけれども、それしか手に入らないから仕方なくつけていました。そのうちに違和感が少しずつ薄れていき、『マスクは白じゃなきゃダメ!』という固定観念もなくなっていきました。
それから、ハンカチを使ったマスクの作り方なんかも広まり、せっかくだから、私もオリジナルのマスクを作ってファッションとして楽しんでしまおうと。今では、白のマスクが少し退屈に感じてしまうくらいです。ちなみに、夫は『貫禄が増す気がする』と言って、黒のマスクがお気に入りのようです」(54歳女性)
白以外のマスクへの抵抗がなくなったことによって、マスクが単なる医療品でなくファッションアイテムとしての一面を持ち始めたのは、その人の楽しみが増えるという観点から、ポジティブな変化といえるでしょう。
新型コロナの第1波はある程度収束したといえますが、第2波に対する警戒は依然として続きます。再度、宣言期間中のような厳戒な自粛要請が行われるかは分かりませんが、大変な日常の中で知ったことや気付けたことは第2波に備えて活用できる、頼もしい経験です。こうした財産を胸に、コロナの完全収束まで心して過ごしていきたいと今回、いろいろ話をうかがう中で考えされられました。
(フリーライター 武藤弘樹)
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