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過剰配慮で離職…部下への“ホワハラ”は会社が責任問われる? 実はパワハラ該当も【弁護士解説】

もしホワハラにより部下が何らかの苦痛を受けた場合、職場側が法的責任を問われる可能性はあるのでしょうか。弁護士に聞きました。

ホワイトハラスメント(ホワハラ)に悩む若手社員も(画像はイメージ)
ホワイトハラスメント(ホワハラ)に悩む若手社員も(画像はイメージ)

 職場ではパワハラやセクハラなどが問題となりますが、近年は部下に過剰に配慮する「ホワイトハラスメント」(ホワハラ)という言葉も登場しています。実際に「職場がホワイトすぎて成長できない」「指導されているのかよく分からない」などの理由で若手社員が退職するケースは増えています。

 もしホワハラにより部下が何らかの苦痛を受けた場合、職場側が法的責任を問われる可能性はあるのでしょうか。芝綜合法律事務所の牧野和夫弁護士に聞きました。

ホワハラがパワハラに該当する可能性も

Q.そもそも、「ホワハラ」は法律上のハラスメントに該当するのでしょうか。理由も含めて、教えてください。

牧野さん「『ホワハラ』自体は、法律上で明確に定義・禁止されている概念ではありません」

Q.「ホワハラ」が原因で従業員が早期離職した場合、職場が法的責任を問われる可能性はありますか。

牧野さん「法律上で明確に定義・禁止されていませんが、上司がパワハラを恐れて部下を過剰に配慮し、成長の機会を与えないことや、重要な業務から外すことは、労働施策総合推進法における『過小な要求』、例えば業務上の合理性なく、能力に見合わない低い仕事を命じる、または仕事を与えないとしてパワーハラスメントに該当する可能性があります」

Q.ホワハラの件も踏まえた上で部下への配慮はどこまで必要なのでしょうか。「適切な指導」との境界線について、教えてください。例えば、放置(ホワハラ)にならず、パワハラにもならない具体的な声かけ例はありますか。

牧野さん「部下に成長の機会を与えるために重要な業務を任せることは大切ですが、逆に本人の能力を超えた過重な負担を強いてしまうと、今度は『過大な要求』(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制)としてパワハラに該当する恐れが出てきます。つまり、上司が業務指示を行う際には、『過小な要求』にも『過大な要求』にも偏らない、適度なバランスでの業務指示を行うことが不可欠です」

Q.ホワハラを防ぐために、職場側が普段からできる対策はあるのでしょうか。

牧野さん「上司と部下が常に適切なコミュニケーションを行うことを心掛けて、部下が『過小な要求』や『過大な要求』と感じることがないような環境を整備しておくことが重要となります」

(オトナンサー編集部)

【画像】「えっ…!?」 これが部下への「パワハラ」に該当する“NG行為”です!

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牧野和夫(まきの・かずお)

弁護士(日・米ミシガン州)・弁理士

1981年早稲田大学法学部卒、1991年ジョージタウン大学ロースクール法学修士号、1992年米ミシガン州弁護士登録、2006年弁護士・弁理士登録。いすゞ自動車課長・審議役、アップルコンピュータ法務部長、Business Software Alliance(BSA)日本代表事務局長、内閣司法制度改革推進本部法曹養成検討会委員、国士舘大学法学部教授、尚美学園大学大学院客員教授、東京理科大学大学院客員教授を歴任し、現在に至る。専門は国際取引法、知的財産権、ライセンス契約、デジタルコンテンツ、インターネット法、企業法務、製造物責任、IT法務全般、個人情報保護法、法務・知財戦略、一般民事・刑事。

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