熱帯夜の「寝不足」で血糖値が爆上がり? 食事を我慢しても太る“夏の盲点”とは【糖尿病専門医が解説】
睡眠不足になった場合、太りやすくなるといわれていますが、本当なのでしょうか。糖尿病専門医に聞きました。

寝苦しい夏はなかなか眠れず、寝不足になる人は多いと思います。睡眠不足になった場合、太りやすくなるといわれていますが、本当なのでしょうか。また、睡眠不足による体重の増加を抑えるにはどのような対策が有効なのでしょうか。eatLIFEクリニック(横浜市旭区)院長で内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんに聞きました。
睡眠不足だと食欲が増すホルモンが増加
Q.そもそも睡眠不足になると太りやすくなったり、血糖値が上がったりしやすくなるというのは本当でしょうか。
市原さん「はい、本当です。睡眠不足は体のホルモンバランスや血糖値に影響を及ぼします。睡眠不足になると食欲を抑えるホルモン『レプチン』が減少する一方、食欲を高めるホルモン『グレリン』が増加します。食欲が増すことで血糖値が上がりやすくなります。
また、睡眠不足が続くとインスリンの効きが悪くなるため、血糖値が上がりやすくなります。睡眠不足はストレスホルモンであるコルチゾールや交感神経の働きを高めます。これによって肝臓からの糖の放出が促進されるので、朝の空腹時血糖値が高くなる原因にもなります」
Q.例えば間食を控えたり、量を減らしたりするなど、甘い物を徹底的に我慢していても、睡眠不足が続いている場合はダイエットの効果が薄れたり、食事の後の血糖値が跳ね上がりやすくなったりするのでしょうか。
市原さん「その可能性はあります。たとえ食生活を注意していても、先述のように睡眠不足によってインスリンの効きが低下すると、血糖値は上がりやすくなるためインスリンが多く分泌されます。インスリンは体重を増加させる働きがあるので、ダイエットの効果が薄れる可能性があります。
さらに、睡眠不足は疲労感を強め、日中の活動量や運動量が自然に減りやすくなります。消費エネルギーが減少することでダイエット効果が薄れます」
Q.熱帯夜による睡眠不足が避けられない場合、体重の増加や血糖値の上昇を少しでも抑えるための対策について、教えてください。
市原さん「まず朝食を抜かないことです。朝食を抜くと昼食後の血糖値が大きく上昇しやすくなります。次に野菜やたんぱく質から先に食べることです。これにより、食後血糖値の急上昇を抑えやすくなります。
寝る直前に食事をするのを避けてください。夕食は就寝の2時間前までに済ませるのが理想です。また、食後10~15分程度の運動を取り入れてみましょう。軽い運動でも食後血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。
寝室ではエアコンを我慢せず、室温は26~28度程度を目安に調節し、寝具や寝間着も通気性の良いものを選ぶと睡眠の質が改善しやすくなります。
睡眠不足を1日で完全に補うことは難しいですが、食事や軽い運動、睡眠環境の工夫を組み合わせることで、体重増加や血糖値の悪化をある程度抑えることが期待できます」
(オトナンサー編集部)














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