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WHO「ゲーム依存症」認定へ 現場の精神科医とゲーム業界関係者は、どう受け止める?

業界団体「啓発さらに強化」

ゲーム業界について語る富山竜男専務理事
ゲーム業界について語る富山竜男専務理事

 WHOの認定を受けて、ゲーム業界はどう対応するのでしょうか。

 コナミやバンダイナムコなどゲーム業界大手の幹部が役員に名を連ねる、一般社団法人「コンピュータエンターテインメント協会」(東京都新宿区)の富山竜男専務理事と山地康之事務局長に聞きました。

Q.WHOがゲーム依存症を病気と認定することが決まりました。協会としてどのように捉えていますか。

富山専務理事「医学的な見地からの認定でしょうから、医学的な根拠を持たない我々は、反対や何かを言う立場にありません。ただ、ゲーム依存症と言われることの実態については、知らなければいけないと思います」

Q.認定を受けての対応は。

富山専務理事「情報収集を始めています。これまでも、ゲームの楽しみ方については啓発活動をしてきましたし、自主規制もしてきました。『ゲームを安心・安全に楽しむために知ってもらいたいこと』という小冊子では、適切な利用時間を家族で話し合うことや有料コンテンツの使い過ぎを防ぐ方法などを説明しています。こうした啓発活動は、さらに進めたいと思います」

Q.複数の医療機関で、ゲーム依存症で日常生活に支障をきたしている人の数が増えているとのことです。どのように考えますか。

富山専務理事「増加に関しては、診療に当たっている先生も話しておられますが、ゲーム依存症は親が治療に連れてくるので、エビデンス(証拠、根拠)が取りやすいという面があると思います。ゲームユーザー自体が増えている面もあると思います」

Q.「長時間ゲームをさせる仕組みが依存につながる。いつまでも終わらないゲームの仕組みが問題」という医師の指摘があります。

山地事務局長「ゲームが進行する中で新しいシナリオを提供するのは、飽きずに楽しめるようにするためです。我々としては、長時間ではなく、長期間楽しんでいただきたいと思っています。また、家庭用ゲーム機では、ゲームの時間を保護者が制限できる機能もあります。スマホ対象のゲームは、すき間時間で楽しめるものが増えています」

Q.ゲーム依存症の問題が指摘される一方で、eスポーツの認知度が広がっています。

富山専務理事「非常に素晴らしいと思います。国体の行事の一つにもなりますし、日本eスポーツ連合は日本オリンピック委員会(JOC)加盟もにらんでいます。長時間ゲームをすることとの関連でいうと、eスポーツのゲーマーは1日10時間ゲームをしていますが、彼らは競技大会に出る、そこで優秀な成績を取るという目標があります。

チーム競技では連携も大切ですし、それは社会生活にも必要なものです」

山地事務局長「eスポーツのゲーマーは、筋トレもしています。納税義務もあるプロとして活動しています」

Q.ゲーム業界としての今後の取り組みは。

富山専務理事「今までもゲームの適切な楽しみ方の啓発活動をしてきましたが、強化していきたいと思います」

山地事務局長「ゲームを健全に楽しく遊んでもらうのが第一です。広報活動が不足していたとすれば、今後さらに力を入れていきたいと思います」

(報道チーム)

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