ローンを残して逃げた妻に子を奪われた44歳男性、「面会」実現までの苦悶(下)
完全に冷静さを失ってしまった夫
妻の方から「あの時は悪かったわ。子どもたちも会いたがっているから、予定を決めさせてほしい」と頭を下げに来るはず…この期に及んで卓也さんは妻の誠意に期待していたのですが、謝罪はもちろん、妻からは何の連絡もなく、ただただ時間ばかりが過ぎていったのです。
さすがの卓也さんも、業を煮やして妻のところへ直談判しにいったのですが、話は遅々として進まなかったようです。
「そんなことを言うんだったら(子どもたちに)借金のことを話すぞ!」
卓也さんは、妻に強い物言いで伝えたのですが、金銭問題はあくまで夫婦の話であり、子どもは両親を選んで産まれてくることはできないのだから、関係ないといえば関係ないでしょう。将来的に借金の経緯や理由、原因について知る機会があるかもしれませんが、今はまだ小さいのだから「知らなくてもよいこと」もあるはず。
そのため、「夫が借金の経緯を子どもに話すと言っているから」という理由で、妻に子どもたちとの接触を断られても仕方がありませんし、さすがの私もフォローのしようがなかったのですが、当時の卓也さんは完全に冷静さを失っていました。
「もう関係ないでしょ! 私たちに付きまとわないでほしい」
妻はそのように逆上してきたそうですが、まるで子どもを人質に取るような振る舞いを目の当たりにして、卓也さんは怒りのあまり手の震えが止まらなかったそうです。
「法律上、面接交渉権(面会する権利)が認められており、これは父から子だけでなく、子から父への面会も含まれています。そのため、息子さん、娘さんが辻本さんに会いたいと思っていたら、妻は2人の気持ちを無視しているのではないでしょうか」
私は前もって、卓也さんへ助言しておきました。そこで卓也さんは妻に対して「子どもたちとの面会を求めても頑なに拒もうとするのは、子どもの権利をないがしろにするのと同じでは」と言い返したのですが…。


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