取った場所ではない? 国産&中国産「ウナギ」の“決定的な違い”とは 生産者団体に聞く“産地表示の仕組み”【土用の丑の日】
国産ウナギと中国産ウナギの違いについて、日本養鰻漁業協同組合連合会(東京都港区)の担当者に聞きました。

2026年の夏の「土用の丑の日」は7月26日です。この日にウナギを食べようと考えている人は多いのではないでしょうか。スーパーや鮮魚店では国産ウナギや中国産ウナギが売られていますが、両者の違いについて、SNS上では「全く分かりません」「国産と中国産の味の違いは分かりにくい!」という声が上がっているほか、「中国産ウナギで満足している」「たいていの人は中国産も国産も味の違いなんて分からないと思う」という声もあります。
国産ウナギと中国産ウナギの違いや、ウナギの養殖方法について、国内のウナギ養殖の生産者団体である日本養鰻漁業協同組合連合会(東京都港区)の担当者に聞きました。
稚魚の養殖場所で「国産」「中国産」を区別
担当者によると、国内のスーパーで売られているウナギは、河口付近で捕獲された稚魚(シラスウナギ)を養殖場で育てた、いわゆる「養殖ウナギ」だということです。そこで、本記事では養殖ウナギを前提に紹介します。
養殖ウナギの産地表示は、ウナギの稚魚を取った場所ではなく、「稚魚の養殖場所」を表示するよう、食品表示法に基づく食品表示基準で定められているといいます。
例えば、国内で取れた稚魚をそのまま国内の養殖場で育てたものはもちろん、海外から仕入れた稚魚であっても日本の養殖場で育てたものは「国産」と表示できます。一方、中国の養殖場で育てられて輸入されたウナギは「中国産」と表示しなければならないということです。つまり、国産ウナギと中国産ウナギの決定的な違いは「どこで養殖されたか」という点です。
国内の養殖ウナギの主な産地は鹿児島県、愛知県、宮崎県、静岡県であり、パッケージに「鹿児島県産」と表示されていれば鹿児島で養殖されたウナギ、「愛知県産」と表示されていれば愛知県で養殖されたウナギだということが確認できます。
なお、日本で比較的なじみがあるウナギの種類は次の通りです。
■ニホンウナギ
日本や中国、韓国、台湾など、東アジアの川や湖に生息するウナギ。
■アメリカウナギ
北米や中南米の大西洋側の川、湖に分布するウナギ。
■ヨーロッパウナギ
主にヨーロッパ各地の河川や湖沼に生息するウナギ。
■ビカーラ種
主に東南アジアに生息するウナギ。
■オオウナギ
四国、九州、沖縄以南に生息する大型のウナギ。
このうち、中国で養殖されているウナギについて、担当者に聞くと「中国ではニホンウナギとアメリカウナギが養殖されています。以前はヨーロッパウナギも中国で養殖され、日本に輸出されていましたが、資源量減少に伴う取引制限により、現在は養殖されていません」と、近年の背景を交えて解説してくれました。
さらに「中国から日本に輸入されるウナギはニホンウナギ、アメリカウナギです。日本で養殖されているのは基本的にニホンウナギで、アメリカウナギは養殖されていません」と明かしました。
ところで、国産ウナギと中国産ウナギは味に違いがあるのでしょうか。担当者は「国産ウナギと中国産ウナギをぜひ食べ比べてみてください」と前置きした上で「私はやはり国産ウナギがおいしいと思っています」と語りました。
また、「養殖されたウナギがニホンウナギなのか、アメリカウナギなのかによって変わってくると思います。以前、ニホンウナギとアメリカウナギを食べ比べたときの印象では、アメリカウナギはあっさりした味わいでした」と、種類による風味の違いを説明してくれました。
なお、国内でウナギを養殖する際は、一般的に四角いコンクリートの池を設置し、その中に稚魚を入れて育てます。水温を28度前後に保つため、ビニールハウスで池を覆い、専用の装置で加温。餌は厳選された高品位な魚粉を主原料とした配合飼料で、これに水を加え、餅状にして与えているということです。
ウナギの稚魚は毎年1~3月ごろに漁獲され、それを仕入れて育て、秋以降に出荷するのが一般的だといいます。養殖業者によっては、1月ごろまでに仕入れたウナギの稚魚を短期間で集中的に育て、7~8月の「土用の丑の日」(2026年夏は7月26日のみ)を中心に出荷するケースもあるとのことです。
スーパーでウナギを買う際は、パッケージを見比べてみると新たな発見があるかもしれません。
(オトナンサー編集部)















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