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“ゲリラ豪雨”、“線状降水帯”では避難の仕方が違う? 気象予報士・防災士が解説

“ゲリラ豪雨”と“線状降水帯”…同じ大雨ですが全く違うものです。それぞれ、自宅と屋外で発生した時でも異なる避難方法を気象予報士で防災士の橋本真希さんに解説してもらいました。

大雨の被害のイメージ(PIXTA提供)
大雨の被害のイメージ(PIXTA提供)

 日本列島を襲う「豪雨」。気象情報などで「ゲリラ豪雨の恐れ」や「線状降水帯発生の可能性」といったニュースを見聞きしても、いまいち、どんな大雨なのか…規模や危険性の違いがわからない人もいるのではないでしょうか。まだまだ、秋雨前線の影響で大雨による災害の発生に警戒が必要です。そこで、気象予報士で防災士の橋本真希さんに、“ゲリラ豪雨”と呼ばれる「局地的大雨」と「線状降水帯」の違いや避難方法などについて聞いてみました。

外出先で発生した場合、帰宅を諦めることも頭に入れる

Q.そもそも「豪雨」とはどう定義されていますか? また、「ゲリラ豪雨」「集中豪雨」「線状降水帯」の違いを教えてください。

橋本さん「『豪雨』とは『著しい災害が発生した大雨』のことを指す言葉で、『東海豪雨』のように過去の大きな災害の名称などに用いられます。

『ゲリラ豪雨』は私たちがイメージしやすいようにマスコミなどが用いる言葉で、気象庁では『局地的大雨』と表現します。短時間で狭い範囲に猛烈な雨を降らせ、道路の冠水や河川の急増水、車の流出などを引き起こすこともあります。大雨の降る範囲が狭いため予測が難しく、状況が急変するのも特徴です。

『集中豪雨』は長時間にわたって同じような場所に100ミリを超える強い雨をもたらす現象のことを指し、河川の氾濫や土砂災害、家屋の浸水などの被害に注意が必要です。

そして、『線状降水帯』は発達した積乱雲が次々と発生し、列をなしてほぼ同じ場所を通過または停滞する、長さ50~300キロメートル・幅20~50キロメートルの降水域のことを言います。非常に激しい雨が長く続くため、過去に類を見ない規模の大雨や洪水、土砂災害を引き起こすことがあります」

Q.それぞれの大雨の予報を知ったときに取るべき行動を、自宅と外出先の場合で、教えてください。

橋本さん「『局地的大雨』の予測を自宅で知った場合は、ベランダの排水溝が詰まっていないかなどを確認し、突風に備えて窓とカーテンを閉めましましょう。外出先の場合は、地下街・地下鉄、川の近くやアンダーパス、冠水道路から離れて、浸水や落雷・突風にも警戒しましょう。

『集中豪雨』の可能性があると自宅で知った場合は、警戒レベルや外の暗さ、浸水具合に応じて安全な避難場所へ移動する『水平避難』か、2階以上へ移る『垂直避難』を検討しましょう。また、交通機関がストップする可能性が高いため、出張や旅行は極力控え、不要不急の外出はしないようにしましょう。外出先だった場合は、帰宅困難になる恐れがあるので早めに帰宅しましょう。

『線状降水帯』は発生した瞬間に避難が困難になるため、予測された段階で外出は避け、雨が降る前か小降りのうちに自宅の2階以上など、安全な場所へ避難を完了させるのが理想です。万が一外出先で発生したら、帰宅を諦めて、その場で最も頑丈なコンクリートなど高い建物の上層階に避難しましょう」

Q.ほかに注意すべき大雨の特徴や危険性、必要な備えも教えてください。

橋本さん「大雨は『台風』や、発達した『低気圧(温帯低気圧など)』『梅雨前線』や『秋雨前線』に地形の影響が加わるなど、大気の状態が不安定になることでもたらされます。『台風』は広範囲にわたる大雨や暴風、高潮や高波などを引き起こすことがありますが、『温帯低気圧』に変化することで、台風だったときよりもむしろ広範囲で大雨が降ることもあるため十分注意が必要です。温帯低気圧の影響で『積乱雲』が発達するケースが多々あり、これによって落雷や突風・ひょうを伴う恐れもあります。

なお、温帯低気圧の『前線』の影響で層状の雲による長雨で大雨になることも。いずれも総雨量が非常に多く、河川の氾濫や浸水、土砂災害、交通障害や農業被害など甚大な災害を引き起こす危険性があります。

事前に『ハザードマップ』や気象庁のウェブサイト『キキクル』などで危険なエリアや避難場所などの情報を収集し、水や食料などの防災品を準備することが大切です」

(オトナンサー編集部)

【写真】でわかりやすく! 車の運転中に“豪雨”に見舞われたら、どうすべきか? 命を守る! 窓ガラスを割る“裏技”も!

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橋本真希(はしもと・まき)

気象予報士/防災士

 テレビ・ラジオの気象キャスターを経て、気象会社にて新聞やウェブ、農業分野などへの気象予測や解説を担当。現在はフリーランスとして、「家族を守る防災」の観点から気象災害や地震対策の執筆・講演・講師などを行っている。

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