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パパ活、自傷行為、薬物…“つながりたい”10代が休校期間中に生きた現実

苦しんだ子どもたちを肯定する

 コロナで仕事に影響が出た際、大人にはさまざまな形で補償がありますが、子どもたちのアルバイトは補償がないケースが多いです。現在も、ホストに貢ぐ10代の女の子がいますが、こうした行動は子どもたちだけでは起こりにくいもの。お金を欲しがる子どもと、そんな子たちを相手にお金を出す大人たちが、つながってしまっているのです。

 私には「10代の子たちは追い詰められている」という実感があります。昔いた、いわゆる“不良”と呼ばれた子たちは現在と比べると、まだ健康的なイメージがありました。非行が顕在化していたので、分かりやすかったのです。一方で、現在は非行が潜在化して、“闇”と“病み”を抱えている子どもたちが多く存在し、警察よりもまず医療につなげた方がいいと思われるケースが多くなったと実感しています。

「休校明け、中高生の妊娠相談が増えた」という報道もありますが、性に対する正しい知識を教え、「自分を大切にしなければならない」と子どもに自覚させることが大切です。性行為は「妊娠するための行為」であることを理解しないまま、知らない大人とコンタクトを取ってライトに性行為に及び、お金を受け取っている子が多くいます。

「寂しい」と言う子どもたちは、たとえ家族がいても、帰りたい家や居場所がないのかもしれません。そんなときにスマホを開けば“呼応する他者”が必ずいて、その安心感を求めている子もいます。一方で、「言うことを聞かない」「うそをついて家を出ていく」子どもに、どう対応していいのか分からずにいる親も多いのでしょう。

 重要なことは、普段から親・先生が子どもの様子をしっかりと見てあげることです。例えば、眉毛や髪の色といった外見の変化から、「目を合わせなくなった」「声のトーンが違う」といった行動・態度の変化まで、その子の普段の様子を把握できていれば、わずかな異変にも気付きやすくなります。特に妊娠については「気持ち悪いと訴える」「最近食欲がない」など変化が分かりやすいです。

 心身が健康な子どもは、自分の状態をクリアにするための行動を自発的に取ることができます。しかし、不健康な子どもはそれがうまくできず、殻にこもって自分を追い詰めてしまうケースが多いです。コロナの休校がいつ明けるか分からない出口のない期間で、閉塞(へいそく)感や孤独感、不安感を抱き続け、リストカットやODに走ってしまう――こうした子どもたちにとって、今回の休校期間はきっと苦しい時間だったのではないかと思います。

 私は今回、コロナの混乱の中で、子どもたちはとてもよく頑張ったと感じています。まずは、身近な大人である親や先生が苦しい期間を乗り越えた子どもたちを肯定し、温かく寄り添ってあげるべきではないでしょうか。

(文/構成・オトナンサー編集部)

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上條理恵(かみじょう・りえ)

少年問題アナリスト

少年問題アナリスト、元上席少年補導専門員、東京経営短期大学特任准教授。小学校、中学校、高校講師を経て、1993年より、千葉県警察に婦人補導員として、青少年の非行問題(薬物問題・スマホ問題・女子の性非行)・学校との関係機関の連携・児童虐待・子育て問題に携わる。学会活動として、非行臨床学会の会員としての活動も行う。小中学生、高校生、大学生、保護者、教員に向けた講演活動は1600回以上に及ぶ。

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