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感染した芸能人、スポーツ選手が「謝罪」をする是非は? 差別や偏見助長も?

体調を正確に伝えること

Q.著名人が新型コロナ感染を公表する場合、どのような表現が望ましいのでしょうか。

山口さん「望ましいということではなく、私の個人的な願いですが、謝罪は最小限にして、例えば、PCR検査、休業補償、新型コロナ感染者への偏見、差別など、社会的、政治的な問題についても、思いを話していただきたいです。“戦時”には、政府のキャンペーンが先行します。著名人は国民の願いを、メディアを通して広く伝えることができる力を持っています。著名人の発言は、世論形成に大きな役割を果たします」

Q.一般の人が「感染したかもしれない」と思った場合の周囲への伝え方、相談の仕方を教えてください。

山口さん「PCR検査が簡単に受けられない以上、他人に感染させることがないよう『自助努力』をするしかありません。偏見や差別、不利益を覚悟して、体調を周りや職場に正確に伝えることしかないと思います。

先日、うっかりマスクをしないでスーパーに行ったところ、特別うるさそうではない買い物客のおばさんに叱られました。彼女は自分のマスクを指さして、『あなた、いい年して、他人の迷惑を考えなさい』と。『すみません』と謝って、マスクを取りに家へ戻りました。

マスク着用はもちろん、3密禁止も、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を保つことも、外出自粛も大事です。営業自粛も必要です。これらを進めるための大々的なキャンペーンも必要です。しかし、PCR検査の徹底や休業補償の拡大など政治が率先してやるべきことは後回しにして、負担だけを国民に押し付ける国家、『新型コロナ感染は自己責任ですよ』と言わんばかりの国家に未来はあるのでしょうか。

新型コロナウイルスは嫌悪、不安、偏見、差別を『感染』させると誰かが言いました。これに買い物客の怒りも加え、これらの感染を止められるのは、国民を大事にする政治しかないと私は思います」

(オトナンサー編集部)

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山口明雄(やまぐち・あきお)

広報コンサルタント

東京外国語大学を卒業後、NHKに入局。日本マクドネル・ダグラスで広報・宣伝マネージャーを務め、ヒル・アンド・ノウルトン・ジャパンで日本支社長、オズマピーアールで取締役副社長を務める。現在はアクセスイーストで国内外の企業に広報サービスを提供している。専門は、企業の不祥事・事故・事件の対応と、発生に伴う謝罪会見などのメディア対応、企業PR記者会見など。アクセスイースト(http://www.accesseast.jp/)。

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