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コンビニに「自転車止めて通勤」は犯罪? 買い物すればOKなのか…弁護士に聞く

コンビニの駐輪スペースに自転車を無断で止めて出勤した場合、どのような法的責任を問われるのでしょうか。弁護士に聞きました。

コンビニやスーパーなどの商業施設の敷地に自転車を停めて通勤する行為は罪に問われる?(画像はイメージ)
コンビニやスーパーなどの商業施設の敷地に自転車を停めて通勤する行為は罪に問われる?(画像はイメージ)

 コンビニエンスストアによっては、駐輪スペースが設けられていることがあります。中には、こうした駐輪スペースに自転車を無断で止めて出勤する人もいるようですが、この場合、どのような法的責任を問われる可能性があるのでしょうか。芝綜合法律事務所の牧野和夫弁護士に聞きました。

無断駐輪は建造物侵入罪に該当する可能性

Q.コンビニの駐輪場に自転車を止めて電車で通勤する行為は、法的にどのような責任を問われる可能性がありますか。

牧野さん「そもそもコンビニの駐輪場は、あくまで『買い物をする客』のために一時的に提供されている私有地です。

民事上は、無断駐輪によって『本来の顧客が自転車を止められず失客した(営業妨害)』、あるいは『店側が警告や撤去のために費用を費やした』場合、店側は民法709条に基づき、被った損害の賠償を不法行為を根拠に請求できます。

刑事責任としては、管理者の意思に反して『通勤目的』で敷地に立ち入る行為は、正当な理由のない侵入とみなされ、建造物侵入罪(刑法130条前段)として3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金を科される可能性があります。

また、駐輪場を長時間占拠することで、店舗の正常な営業、つまり客の駐輪を妨げたとして、刑法233条・234条に基づき、威力業務妨害罪や偽計業務妨害罪として3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金も科される可能性があります。注意してください」

Q.「朝、お茶やガムを買ったから客だ」と主張した場合、長時間の駐輪は正当化されるのでしょうか。

牧野さん「いくら『買い物をする客』が止めることが許されるとしても、長時間の駐輪は正当化されないでしょう。『ちょっとくらい大丈夫だろう』という軽い気持ちであっても、法律上は私有地の無断占有であり立派な違法行為です。通勤の際は、駅周辺の公営・民営の有料駐輪場を契約して利用するようにしましょう」

Q.無断駐輪中に自転車が盗難されたり傷つけられたりした場合、持ち主がコンビニ側に損害賠償を請求することは法的に可能なのでしょうか。

牧野さん「無断駐輪は、店舗の敷地を勝手に使用する『不法占拠(または権利侵害)』に当たります。コンビニ側は自転車を預かる契約(寄託契約)を結んでいないため、保管義務や安全配慮義務は基本的に発生しません。

コンビニの店員や管理者が自転車を勝手に移動させた結果、それが原因で破損したり紛失したりした場合は、対応の過失や、裁判所などの法的手続きを経ずに実力で行使する『自力救済』に該当する行為、つまり器物損壊や不法な占有侵害などとして、一定の不法行為による損害賠償責任を追及できる可能性はあります。ただその場合でも『無断駐輪をしていた側』の過失割合が非常に高く相殺されるため、全額の賠償を得るのは極めて困難です」

(オトナンサー編集部)

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牧野和夫(まきの・かずお)

弁護士(日・米ミシガン州)・弁理士

1981年早稲田大学法学部卒、1991年ジョージタウン大学ロースクール法学修士号、1992年米ミシガン州弁護士登録、2006年弁護士・弁理士登録。いすゞ自動車課長・審議役、アップルコンピュータ法務部長、Business Software Alliance(BSA)日本代表事務局長、内閣司法制度改革推進本部法曹養成検討会委員、国士舘大学法学部教授、尚美学園大学大学院客員教授、東京理科大学大学院客員教授を歴任し、現在に至る。専門は国際取引法、知的財産権、ライセンス契約、デジタルコンテンツ、インターネット法、企業法務、製造物責任、IT法務全般、個人情報保護法、法務・知財戦略、一般民事・刑事。

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