収集前日に「ゴミ出し」…実は不法投棄? ついやりがちなルール違反に潜む“法的リスク”とは【弁護士が解説】
ゴミ収集日の前日にゴミを出した場合、どのような法的リスクが生じる可能性があるのでしょうか。弁護士に聞きました。

多くのゴミ収集所では、ゴミを出す時間が決められています。朝はやることが多く、家を出る時間が遅くなってゴミの収集に間に合わなかったことはありませんか。中には、収集に間に合わせるために収集日前日にゴミ出しをする人がいるようですが、この場合、どのような法的責任を問われる可能性があるのでしょうか。佐藤みのり法律事務所の佐藤みのり弁護士が解説します。
「5年以下の拘禁刑」の可能性も
「収集日以外の日」に家庭ゴミを出した場合、犯罪に該当する可能性があります。廃棄物の処理および清掃に関する法律は、「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」(16条)と定めており、ゴミ収集日以外の日(前日など)に家庭ゴミを出した場合、この法律に抵触する可能性があります。この規定に違反した場合の罰則は、「5年以下の拘禁刑もしくは1000万円以下の罰金またはその併科」です(法25条1項14号)。
「みだりに」捨てたといえるかどうかは、判例上、「生活環境の保全および公衆衛生の向上を図るという法の趣旨に照らし、社会的に許容される」かどうかという視点から判断されています(最高裁2006年2月20日決定)。
収集日の前日にゴミを出してしまうと、カラスや猫などにゴミを荒らされるリスクも高まり、生活環境や公衆衛生が害され得るため、「みだりに」捨てたと評価される可能性があるのです。
「家庭ゴミを前日に出すくらい…」と思う人も多いかもしれませんが、犯罪に当たり得るという認識を持つことは重要だろうと思います。
実際に起訴され、有罪となるかどうかは、事案の悪質性によります。家庭ゴミの場合、産業廃棄物に比べ、不法投棄の悪質性は低いと評価されます。それでも、不法投棄の具体的態様、不法投棄に至った経緯や動機、同種の前科・前歴などを総合的に考慮し、悪質性が高い事案においては罰せられる可能性があります。
例えば、本来ゴミを捨ててよい場所ではない所に、大量の家庭ゴミを継続的に捨てているようなケースでは、罰せられる可能性が高くなります。粗大ゴミも、路上や山林などに放置する行為は悪質性が高く、注意しても繰り返し行うような場合、罰せられる可能性が高いでしょう。
家庭ゴミの捨て方については、自治体ごとにルールが決められています。収集日、場所、分別方法などのルールは、自治体の広報誌やゴミ集積所の掲示などを通して周知されているでしょう。それらを確認し、ルールを守ってゴミを出すことがトラブルに発展しないために何より重要です。
(オトナンサー編集部)






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