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マイナス金利で縮小相次ぐ「一時払い終身保険」、主流は“ミドルリスク・ミドルリターン型”に?

日銀のマイナス金利政策を受けて販売縮小などが報道される「一時払い終身保険」。今後のトレンドは、日本国債で運用する「ローリスク・ローリターン型」(円建て)から外貨建てなどの「ミドルリスク・ミドルリターン型」に移っていくようです。


連日のように販売縮小などが報じられる「一時払い終身保険」とは…

 低金利時代の運用先として人気がある「一時払い終身保険」ですが日銀のマイナス金利政策を受けて、生命保険各社が販売停止や縮小、保険料引き上げなどに動いていることが連日のように報道されています。

 7月に開かれた生保各社の総代会(株主総会)では経営トップが自ら、「一時払い終身保険の販売を停止せざるを得ない」と発言するなど一時払い終身保険の運用先である国債の利回り低下を招いた、マイナス金利政策への疑問が噴出したといいます。

 この一時払い終身保険にはそもそも、どのようなメリットがあり、どうして今“危機”にあると言われるのでしょうか、また、資産運用に関心がある人は、どのような心構えや行動が必要になるのでしょうか。

 ファイナンシャルプランナー(FP)の中尾剛さんと一緒に考えます。

マイナス金利は人気のローリスク型に打撃

 中尾さんによると、一時払い終身保険には死亡保障があるほか、一定の期間を過ぎると元本以上の解約返戻金をもらえることが人気の理由といいます。「株式投資のように劇的に増える可能性はないもののローリスク・ローリターンの運用先として、元本保証好きの日本人に好まれています」(中尾さん)。

 銀行の普通預金金利が「0.001%」、定期預金金利が「0.01%」という、この超低金利時代にあっても、一定の利回りを維持する一時払い終身保険。最近では、団塊世代の退職などに伴い、退職金の運用先として人気があるほか、相続税対策として利用する人も多いといいます。

 しかし、日銀のマイナス金利政策導入に伴い、一時払い終身保険の運用先である10年物国債の利回りがマイナスに。生保各社は、保険料を国債で運用しても利回りが見込めず、契約者に約束した額の支払いが困難になるため、保険料アップや販売の停止、縮小などを検討せざるを得ないといいます。

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中尾剛(なかお・たけし)

ファイナンシャルプランナー(AFP)

1983年兵庫県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、2006年大阪ガス入社。営業、企画マーケティング部門でガス機器の製造からプロモーション、販売施策立案、施工・メンテ連携など幅広い業務に携わる。2015年3月に外資系大手生保のコンサルタントに転じ、個人顧客のライフプランニングや相続対策、不動産売買など、さまざまな重要ライフイベントのサポートに従事。また、経営者向けに、事業承継や活動計画立案、従業員育成などの支援を行う。月に2回程度、税理士や行政書士、弁護士らと連携した「相続セミナー」を大阪や名古屋で開催。経営理念は「関わるすべての方が幸せになるお手伝いをする~一燈照隅~」。