逆風でテンションだだ下がり、見合わせ決断…五輪チケット保持者が抱える葛藤
全力で観戦楽しみたい
Cさん(45歳、男性)はゴルフを観戦する予定で楽しみにしていますが、「いろいろ微妙です」と浮かない表情です。
「大会の準備があまりにもお粗末な気がして、観戦当日も『大丈夫かな…』と余計な心配をしそうです。『心から、東京五輪を楽しめないのではないか』という心配があります。もっと気になるのが、開催反対の声が多くて、『観戦に行く』ことを周囲に語れないことです。観戦に行くことをコソコソと隠さないといけない感じさえします。国を挙げての一大イベントですが、観戦に行く側が『不謹慎だ!』と批判される可能性もあるわけで…」(Cさん)
モヤモヤする要素は複数ありますが、それでも、Cさんは「全力で観戦を楽しみたい」と話します。
「東京五輪・パラリンピックで、一番の被害者はアスリートだと思います。出場する選手だけでなく、1年延期された影響で出場する機会を逃した選手もそうです。晴れ舞台になるはずの大会が歓迎されない雰囲気の中で開催されるなんて、あまりにも切ないでしょう。
もちろん、開催反対の声を上げている人たちの中にも、出場する選手を応援したい気持ちがあるのは分かっています。それでも、全体的な雰囲気の影響力は大きいと思うので、『終わってみて、どんよりした大会だった』となることを恐れています。出場する選手のためにも、そのような大会になってほしくありません。会場ではしっかりと観戦を楽しみ、全力で選手たちを応援したいと考えています」
開幕予定日まで1カ月ですが、観戦チケット当選者はそれぞれ思うところがあるようです。今後、新型コロナの感染が拡大して、入場者数を少なくする場合は、現在、観戦チケットを持っていても見られない可能性もあるなど流動的な要素もあります。
とはいえ、観戦チケットを持っている人にとっては、昨年の開催延期などを経たことで、「地元開催の五輪を観戦することの意義」をより深く考える機会を得られたと見ることもできるかもしれません。
(フリーライター 武藤弘樹)

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