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新型肺炎の震源地「武漢市」はどんな街? 産業や歴史、日本との関係は?

「頑張ろう!」と励まし合う市民

武漢市の位置
武漢市の位置

Q.今回、新型肺炎の発生地といわれていますが、衛生状態はどうなのでしょうか。

青樹さん「街としては、衛生状態はよい所です。中国有数の大都市で知識人層も多く、衛生観念もきちんとしています。ただ、今回の感染源といわれる野生動物が売られていた海鮮市場はあらゆるものを取り扱っていたようで、地方から来ている人も多く、何とも言えません。ちなみに、野生動物を扱う市場は武漢に限ったことではなく中国全土に見られます。広東省では特に多いです」

Q.新型肺炎発生後の現地の状況は。

青樹さん「SNSで多くの中国人が現地の状況をアップしていますが、武漢の人たちは自宅にこもって屋外に出られず、いらいらが募っているようです。

そんな中で、とても感動する動画がありました。毎晩午後8時になると、高層マンションの窓が一斉に開いて、誰かが『武漢!』と叫び、続いて『頑張ろう!』という声が上がるのです。さらに『中国!』『頑張ろう!』と、みんなで励まし合っています。

反日感情が高まる中でジャパンウイークを開催してくれた武漢の皆さん、また、東日本大震災が発生した当日は南京でジャパンウイークが開かれていたのですが、そのとき、参加者全員が『頑張ろう、日本! 私たちは一緒にいます』とメッセージを送ってくれたことも合わせて思い出します。

 頑張ろう、武漢!

 頑張ろう、中国!」

(オトナンサー編集部)

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青樹明子(あおき・あきこ)

ノンフィクション作家・中国社会情勢専門家

早稲田大学第一文学部卒、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科修士課程修了。大学卒業後、テレビ構成作家や舞台脚本家などを経て企画編集事務所を設立し、業務の傍らノンフィクションライターとして世界数十カ国を取材する。テーマは「海外・日本企業ビジネス最前線」など。1995年から2年間、北京師範大学、北京語言文化大学に留学し、1998年から中国国際放送局で北京向け日本語放送のキャスターを務める。2016年6月から公益財団法人日中友好会館理事。著書に「中国人の頭の中」「『小皇帝』世代の中国」「日中ビジネス摩擦」など。近著に「中国人の『財布の中身』」(詩想社新書)がある。

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