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ハム、乳製品…「要冷蔵食品」がフリマアプリで常温転売、出品者の法的責任は?

食中毒が起きたら刑事責任は?

 常温転売により食中毒などの被害が出た場合の法的責任について、芝綜合法律事務所の牧野和夫弁護士に聞きました。

Q.もし、フリマアプリで常温転売された食品を買った人が食中毒になった場合、転売者はどのような罪に問われる可能性があるのでしょうか。

牧野さん「(要冷蔵品を常温で送るなど)食中毒を防ぐ注意義務を怠っていれば、過失傷害罪(刑法209条、30万円以下の罰金または科料)や過失致死罪(刑法210条、50万円以下の罰金)に当たる可能性があります。民事上の責任としては、故意や過失(要冷蔵品を常温で送るなど食中毒を防ぐ注意義務を怠る)があり、食中毒による損害を予見していれば、不法行為責任(民法709条)を負う可能性があります」

Q.もし、食中毒などが発生したものの、出品者がフリマアプリのアカウントを削除するなど証拠隠滅を図り、責任を追及することが難しくなった場合、フリマアプリの運営会社は出品者の情報を開示する義務が発生するのでしょうか。

牧野さん「刑事事件となり強制捜査が行われれば、フリマアプリの運営会社は出品者の情報を開示する義務があります。民事の損害賠償を請求する目的の場合には、運営会社は出品者の情報を開示する義務は原則としてありません」

 フリマアプリを利用する際は、出品情報を慎重に確認しましょう。

(オトナンサー編集部)

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牧野和夫(まきの・かずお)

弁護士(日・米ミシガン州)・弁理士

1981年早稲田大学法学部卒、1991年ジョージタウン大学ロースクール法学修士号、1992年米ミシガン州弁護士登録、2006年弁護士・弁理士登録。いすゞ自動車課長・審議役、アップルコンピュータ法務部長、Business Software Alliance(BSA)日本代表事務局長、内閣司法制度改革推進本部法曹養成検討会委員、国士舘大学法学部教授、尚美学園大学大学院客員教授、東京理科大学大学院客員教授を歴任し、現在に至る。専門は国際取引法、知的財産権、ライセンス契約、デジタルコンテンツ、インターネット法、企業法務、製造物責任、IT法務全般、個人情報保護法、法務・知財戦略、一般民事・刑事。

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