二日酔いは「飲む前」に決まる? 翌朝の頭痛&吐き気を防ぐ“意外な食べ物”とは【医師解説】
二日酔いを予防する方法について、医師に聞きました。

金曜日の夜にお酒を飲む人は多いと思います。その際、つい飲み過ぎてしまい、頭痛や吐き気など、二日酔いの症状に悩まされた経験はありませんか。二日酔いの原因や予防法などについて、用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック(東京都世田谷区)院長でアルコールアディクション学会理事、肝臓学会専門医、消化器病学会専門医の菊池真大さんに聞きました。
二日酔いは複合的な要因で生じる
Q.二日酔いの原因や症状について、教えてください。
菊池さん「二日酔いは、単にアルコールが残っているだけではなく、脱水や低血糖、炎症など、体内で起きる『複合的な不具合』の結果です。主な要因は次の通りです」
(1)アルコール代謝とアセトアルデヒドの影響
アルコールの代謝は「エタノール→(ADH)→ アセトアルデヒド →(ALDH2)→ 酢酸 → 水・CO2」という代謝経路が知られています。
アセトアルデヒドはエタノールより毒性が強いため、二日酔いの原因の一つと考えられていますが、合わない点も多くあります。なぜなら二日酔いの時点では血中アセトアルデヒドがほぼ消失していることが多いためです。
(2)ホルモン異常:脱水、電解質異常、低血糖
アルコールは抗利尿ホルモン(バソプレシン)を抑制し、利尿が亢進します。二日酔い期になると、今度は抗利尿ホルモンが反動的に上昇し、脱水による体液バランスの乱れが生じます。二日酔いのときに頭痛や倦怠(けんたい)感が生じるのはこのためです。また、肝臓がアルコール代謝を優先させた結果、低血糖になり、ふらつき、集中力低下が起こることもあります。
(3)酸塩基平衡の乱れ(代謝性アシドーシス)
二日酔いでは、乳酸やケトン体が増加し、血液が酸性側に傾くことが報告されており、重症度と相関します。これが頭痛、倦怠感、筋肉痛の一因になると考えられています。
(4)炎症反応(サイトカイン)
飲酒後、小腸を中心とした腸管バリアー機構が緩み、内毒素(LPS)が血中へ移行した結果、免疫系が活性化し、IL-6、IL-12、IFN-γなどの炎症性サイトカインが上昇します。全身倦怠感、食欲不振、気分低下、また肝臓への脂肪沈着もこうした機序が考えられています。
(5)睡眠構造の破綻
アルコールは入眠を促しますが、レム睡眠を抑制し、深い睡眠が減少するため、夜間覚醒が増加します。その結果、睡眠の質が低下し、翌朝の疲労感、頭重が悪化することがあります。
(6)胃腸障害(粘膜炎症)
アルコールは胃酸の分泌亢進や粘膜障害、胃排出遅延により胃痛や吐き気、食欲不振を引き起こすことがあります。
(7)コンジェナー(不純物)の影響
コンジェナーはウイスキーやブランデー、赤ワインなどに多い副成分です。これらは炎症反応を増強させるため、二日酔いを悪化させる可能性があります。
(8)遺伝的要因(ALDH2多型)
東アジア人の約40%はALDH2(不活性型)を持つため、少量でも顔面の紅潮や二日酔いの頻度、重症度が高くなる傾向にあります。
以上のように、二日酔いになると主に次の症状が出ることが多いです。
■神経系の症状
・ズキズキと脈打つような頭痛
・集中力低下
・光、音に過敏になる
・不安、抑うつ
■自律神経系
・動悸(どうき)
・発汗
・震え
■消化器系
・吐き気
・胃痛
・下痢
■全身症状
・強い倦怠感
・脱力
・口の渇き











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