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太陽光を浴びると脳が目覚める…「曇りの日」でも効果はある? 部屋の照明じゃダメな理由とは

朝に脳をしっかり目覚めさせるには、どうしたらよいのでしょうか。上級睡眠健康指導士に聞きました。

曇りの日でも起床後に外を見ると目が覚める?(画像はイメージ)
曇りの日でも起床後に外を見ると目が覚める?(画像はイメージ)

 朝、起きたときに気持ちよく目覚める人もいれば、体が重くすっきりしない人もいると思います。脳を目覚めさせるために「起きた後は太陽の光を浴びるとよい」とよくいわれますが、これは曇りの日では効果がないのでしょうか。また、室内灯などの人工的な光でも代用できるのでしょうか。

 光を浴びて脳をしっかり目覚めさせる方法について、上級睡眠健康指導士の山本智子さんに聞きました。

曇りの日でも「1万ルクス以上」の光が届いている

Q.晴天の日と比べて、曇りの日の光にはどれくらいの「目覚め効果(明るさ)」があるのでしょうか。

山本さん「人間の体内時計をリセットするためには、2500ルクス以上の光を浴びると効果があるとされています。

晴天の日の屋外は10万ルクスに達することもありますが、曇りの日であっても屋外に出ると1万ルクス以上の光を浴びることができるため、実は効果はあります。

また、窓際に立って外を見るだけでも十分に効果があるので、朝起きたらカーテンを開けて外の明るさを感じる行為は、天候に関係なくスッキリ目覚めるためのルーティンとしておすすめです」

Q.朝起きてすぐに室内の照明をつけた場合、太陽光の代わりになりますか。家庭用照明でも効果を出すためのコツについて、教えてください。

山本さん「残念ながら、家庭用の照明を全開にしても、太陽光の代わりにはなりません。一般的な家庭用のシーリングライトの明るさは、真下にいたとしてもおよそ500から700ルクス程度といわれています。そのため、体内時計をリセットするための明るさには及びません。

一方で、工夫次第では人工のライトを補助的な役割として使うことは可能です。例えば朝は温かみのあるオレンジ色のライトではなくて、青白い昼光色かつ高照度のデスクライトを使ってみるとよいでしょう。朝の支度中や朝食中に顔の近くに置いておくと、効果が期待できます。

ただし、光源を直接見てしまうと目を傷めてしまう可能性があるため、斜め前などに置いて角度を調節するのがコツですね」

朝食を「かむ」ことでセロトニンが活性化

Q.体を目覚めさせるためには、光を浴びるのと同時に「かむ」ことも大事だといわれていますが、本当なのでしょうか。また、脳をすっきり目覚めさせ、メンタルを安定させる脳内物質である「セロトニン」が分泌されるという話もありますが、こちらについてはいかがでしょうか。

山本さん「これは本当です。セロトニンを生成する神経は、ウオーキングをしたり、食べ物をかんだりなど、一定のリズムを刻む運動によって活性化されるという性質があります。つまり、朝食をしっかりかむというリズム運動そのものがセロトニンの分泌を促してくれるんですね。

また、セロトニンの材料となる『トリプトファン』というアミノ酸は、人間の体内で生成することができません。食べ物から摂取するしかないものなので、トリプトファンが体内に吸収されやすくするためにも、しっかりかんで食べることは非常に重要といえます」

* * *

 曇り空でも、目を覚ますのに十分な量の太陽光は届いていることが分かりました。室内の照明は補助的な役割と割り切り、「カーテンを開けて窓際で光を浴びる」「朝食をよくかんで食べる」の2つを意識してみてはいかがでしょうか。

(オトナンサー編集部)

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山本智子(やまもと・さとこ)

上級睡眠健康指導士

大学時代に臨床心理学科にて睡眠の研究に従事。15年間の会社員生活の後、2022年に独立。中小企業の人手不足倒産を防ぐための事業の一環として、睡眠改善を用いた健康経営支援を実施。上場企業、小学校、中学校、地域のサロン、オンライン等で、「睡眠衛生教育」に関する講座実績多数。公式ホームページ(https://www.growthmuch.com

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