オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

万引されないの? 「ドラッグストア」店外にトイレットペーパー山積みのワケ

ドラッグストアやスーパーが店外に商品を置いていることがありますが、万引の被害に遭う恐れはないのでしょうか。経営コンサルタントに聞きました。

ドラッグストアが店外に商品を置くと、万引される恐れはない?(画像はイメージ)
ドラッグストアが店外に商品を置くと、万引される恐れはない?(画像はイメージ)

 ドラッグストアやスーパーに行くと、商品が店内だけではなく、店の外にまで陳列されていることがあります。この場合、店員の目が届きにくいため、ネット上では「万引されないのか」という声が上がっています。万引のリスクがあるにもかかわらず、ドラッグストアやスーパーが店外に商品を陳列する理由について経営コンサルタントの大庭真一郎さんが解説します。

単価が安い商品を店外に置くケースも

 店の外に商品を陳列する主な理由としては「店外からの集客力を高める」「ついで買いを促す」「商品の陳列スペースを拡大する」の3つが挙げられます。生活必需品や見た目がカラフルな商品などが店頭に並んでいると、店の前を通りかかった人が足を止めやすくなります。それがきっかけで店内に足を踏み入れてくれれば、店側は商品を購入してもらえる機会が増えます。

 目的を持って来店した人も、定期的に購入している商品が手頃な値段で陳列されているのを目にすることで、すぐに買う必要のない商品であってもついつい買ってしまうことが多くあります。この2つの効果が合わさり、売り上げの向上が実現できます。

 さらに、都市部の店舗では売り場面積が小さく、商品を陳列するスペースに限りがある場合があります。そこで、単価が安くてかさばる商品を店の外に陳列することで、商品の陳列スペースを拡大することが可能です。ドラッグストアの店頭にトイレットペーパーが山積みされているのが代表的な例です。

 店の外に商品を陳列すると店員の目が届きにくくなるため、普通に考えれば万引の被害に遭う確率が増えると言えます。ただ、実際に店側が店外に陳列した商品の万引に悩まされているという声はほとんど聞かれません。そのため、現在も多くの店で商品の店外陳列が行われているのです。

 万引がほとんど発生しない主な理由として「人通りの多い通り沿いに立地する店が商品の店外陳列を行っている」「店の入り口付近で商品の店外陳列を行っている」「かさばる商品を店外陳列している」の3つが挙げられます。

 商品が人目につく場所に陳列されていることで、万引に対する抑止効果が生まれます。つまり、店の前を通る通行人や店を出入りする客が監視役となってくれているのです。また、陳列されている商品がかさばることで、万引した商品を隠しづらくなり、抑止効果になります。ドラッグストアのトイレットペーパー、スーパーの大きくて重量感のある野菜の店外陳列が代表的な例です。

 なお、万引を防止するために売り場を巡回する人員を配置している店もありますが、人件費が高くつくため、決して多くはありません。そのため、店の外も監視できる防犯カメラを設置して「万引を発見した場合は映像を警察に提供する」と周知するなどの対策で万引リスクを削減することが一般的な対応です。

 このほか、店外に陳列する商品は目玉商品的な役割を果たすものなので頻繁に売れます。そのため、小まめに補充する必要があり、店員が店外陳列スペースに姿を見せる頻度を高めることで、万引のリスクを減らしているのです。

 ちなみに、店内で商品の品定めをした後、店外に陳列された商品を買いたくなることはよくあることです。例えばトイレの芳香剤やトイレ用洗剤を買うと決めた後、店外に陳列されたトイレットペーパーをついでに買っておきたくなったり、店内で売られているメイン食材を見て食事のメニューを決めたことで、店外に陳列された野菜も買いたくなるなどです。

 このような場合は、店内の商品が入った買い物かごを店員の見える場所に置き、一声かけてから店の外に出るなどすれば、誤解を招く心配はありません。店側も基本的に店外の商品のついで買いを歓迎しているため、ルールを守って気持ちよく買い物をしたいですね。

(オトナンサー編集部)

【豆知識】万引きは怖くない? これがドラッグストアが「店外」に商品を山積みにする“納得の理由”です

画像ギャラリー

大庭真一郎(おおば・しんいちろう)

中小企業診断士、社会保険労務士

東京都出身。東京理科大学卒業後、企業勤務を経て、1995年4月に大庭経営労務相談所を設立。「支援企業のペースで共に行動を」をモットーに、関西地区を中心に企業に対する経営支援業務を展開。支援実績多数。以下のポリシーを持って、中堅・中小企業に対する支援を行っている。(1)相談企業の実情、特性に配慮した上で、相談企業のペースで改革を進めること(2)相談企業が主体的に実践できる環境をつくりながら、改革を進めること(3)従業員の理解や協力を得られるように改革を進めること(4)相談企業に対して、理論より行動重視という考えに基づき、レスポンスを早めること。大庭経営労務相談所(https://ooba-keieiroumu.jimdo.com/)。

大庭真一郎(おおば・しんいちろう) 関連記事

もっと見る

編集部おすすめ記事

暮らし・ライフ 最新記事

暮らしの記事もっと見る

ライフの記事もっと見る

コメント

CAPTCHA