口元が突き出る「口ゴボ」 “口呼吸”が顔立ちを変えてしまう? 放置NGの“リスク”を歯科医師が解説
Q.医学的観点で、口ゴボは改善した方がよいのでしょうか。
石川さん「口ゴボは必ずしも治療が必要ではありませんが、機能面に影響が見られる場合には、改善した方がよいでしょう。
例えば、唇が閉じにくい状態(口唇閉鎖不全)や口呼吸が習慣化している場合、口腔(こうくう)内の乾燥を招きやすく、結果として虫歯や歯周病のリスクに関与する可能性が指摘されています。また、『前歯で食べ物をかみ切りにくい』『発音に影響がある』といった機能的な問題が見られる場合もあります。
一方で、これらの問題が認められず、見た目の印象のみが気になる場合には、医学的には必ず治療が必要とは言えません。そのため、治療の必要性は機能面と見た目の両方を踏まえて個別に判断されます」
Q.口ゴボの治療方法や予防方法はありますか。
石川さん「治療方法は、原因が歯にあるのか、それとも骨格にあるのかによって異なります。歯の傾斜や歯の位置が主な原因である場合は、矯正治療によって歯を後方へ移動させることで、口元の突出感を改善します。治療にはワイヤ矯正やマウスピース型矯正装置が用いられ、症例によってはスペースを確保するために抜歯が検討されることもあります。
一方で、骨格的な影響が関与している場合でも、前歯の傾きを調整することで口元の突出感をある程度改善することができます。しかし、骨格による問題が大きい場合や、骨の厚みの問題などで歯の移動量に限界がある場合には、歯の移動のみでは十分な改善が得られないと判断されることがあります。そのような場合には、外科的処置と矯正治療を組み合わせた外科矯正が選択肢となることもあります。
また、口回りの筋肉の機能バランスを整える目的で、口腔筋機能療法(口周りや舌のトレーニング)が補助的に行われる場合もありますが、この治療法のみで大きな骨格的改善が得られるわけではありません。予防や悪化の抑制という観点では、口呼吸を避けて鼻呼吸を意識すること、舌の位置や唇の使い方といった習癖に注意することが重要とされています。
ただし、これらはあくまで補助的な要素であり、すでに形成された歯列や骨格を大きく変化させるものではありません」
(オトナンサー編集部)




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