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【熱中症】実は“秋”も要注意 “意外な落とし穴” 内科医が指摘するワケ

秋に熱中症になる原因や対処法について、内科医に聞きました。

秋も熱中症に要注意
秋も熱中症に要注意

 10月になり、日中も比較的涼しい日が増えてきました。ただ毎年、10月以降に熱中症になる人もいるため、注意が必要です。涼しい秋に熱中症になるのはなぜなのでしょうか。注意点について、「eatLIFEクリニック」(横浜市旭区)院長で、内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんに聞きました。

水分摂取を怠りがちに

Q.そもそも、熱中症になった場合、どのような症状が出るのでしょうか。

市原さん「初期症状としては、めまいや吐き気、倦怠(けんたい)感、頭痛、筋肉痛などが生じ、重症になると意識障害を起こし、命に関わることもあります」

Q.暑さが和らぐ10月以降も熱中症になる可能性はあるのでしょうか。

市原さん「熱中症は、暑い環境にいることで熱が体の中にこもり、さらに脱水によって、汗による熱の放散が十分にできないために起こります。今年は10月でも暑い日があり、運動会やスポーツの大会など、外でのイベントも増える時期です。夏のように熱中症のリスクがあります」

Q.秋の熱中症に関する注意点について教えてください。

市原さん「秋は涼しくなるため、夏よりも水分摂取を怠りがちになる点に注意が必要です。秋は夏よりも気温が低い分、水分を摂取しなくてもすぐに脱水することはないでしょう。ただ、脱水がじわじわと進行するため、脱水症状に気付きにくくなる可能性があります。

このように、気付かぬうちに脱水が進行することは『かくれ脱水』と呼ばれています。暑い日はもちろん、そうでない日も涼しくなったからといって水分摂取を怠らず、小まめに摂取する習慣を身に付けるとよいでしょう。

また、夏と同様、暑い環境に長時間滞在しないことも大切です。熱中症は、季節関係なく起きるため、油断しないでください」

(オトナンサー編集部)

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市原由美江(いちはら・ゆみえ)

医師(内科・糖尿病専門医)

eatLIFEクリニック院長。自身が11歳の時に1型糖尿病(年間10万人に約2人が発症)を発症したことをきっかけに糖尿病専門医に。病気のことを周囲に理解してもらえず苦しんだ子ども時代の経験から、1型糖尿病の正しい理解の普及・啓発のために患者会や企業での講演活動を行っている。また、医師と患者両方の立場から患者の気持ちに寄り添い、「病気を個性として前向きに付き合ってほしい」との思いで日々診療している。糖尿病専門医として、患者としての経験から、ダイエットや食事療法、糖質管理などの食に関する知識が豊富。1児の母として子育てをしながら仕事や家事をパワフルにこなしている。オフィシャルブログ(https://ameblo.jp/yumie6822/)。eatLIFEクリニック(https://eatlife-cl.com/)。

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