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たたかれて育った人は「わが子をたたく」? 子育ての“悪い連鎖”を断ち切る3つの意識

「連鎖」を断ち切る方法はあるのか

 虐待を受けた人が皆、わが子を虐待するわけでは決してありません。

 その一方で、「虐待の連鎖」という言葉を耳にすることがあります。虐待を受けた人が子どもを持つと、その子どもに虐待をする傾向があることを指す言葉です。

 長きにわたって染み付いてしまった親の思考癖を変えることは、そう簡単にはいきません。それを乗り越えるには、過去にされた自分の人生を否定し、親を反面教師にしなければならないという、相当の努力と意識が必要になるからだと思います。

 悪い連鎖を断ち切る一歩として、次のことを意識してみましょう。

【わが子を所有物だと思わない】

10カ月間にわたる妊婦生活。自分の子宮の中にいる赤ちゃんを、胃や肝臓と同じように、“自分の臓器”と錯覚してしまうこともあるかもしれません。でも、受精卵になった時点で、ママとパパの遺伝子を半分ずつもった「新しい遺伝子を持つ別の人」だと思うことです。

【期待しない】

「こうであってほしい」「◯◯でなければならない」という子育ての信念を強く持ち過ぎないことです。どうしてかというと、この信念の根拠は親からインプットされたものである可能性が高く、正しいものかどうかは甚だ疑問だからです。このことを頭の片隅に置いておくだけで、随分変わってくると思います。

【自分を追い込まない】

「プラス思考」「ポジティブシンキング」「前向きに」といった言葉ばかりが並ぶ自己啓発本を読み過ぎて、自分を追い込まないようにしましょう。「どうせ私なんて」などのネガティブ思考から抜けられない自分を責めてはいけません。これは、あなたの親がつくった思考癖だからです。

責めるべき相手はあなたの親であり、あなた自身はちっとも悪くありません。同じことをわが子に行わないように意識しましょう。「ネガティブな考え方をしている私」をありのままに受け入れ、「そんな私も悪くないじゃん」と思うようにしてはどうでしょうか。

 なかなかハードルが高いですが、できることからやってみてくださいね。

(子育て本著者・講演家 立石美津子)

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立石美津子(たていし・みつこ)

子育て本著者・講演家

20年間学習塾を経営。現在は著者・講演家として活動。自閉症スペクトラム支援士。著書は「1人でできる子が育つ『テキトー母さん』のすすめ」(日本実業出版社)、「はずれ先生にあたったとき読む本」(青春出版社)、「子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方」(すばる舎)、「動画でおぼえちゃうドリル 笑えるひらがな」(小学館)など多数。日本医学ジャーナリスト協会賞(2019年度)で大賞を受賞したノンフィクション作品「発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年」(中央公論新社、小児外科医・松永正訓著)のモデルにもなっている。オフィシャルブログ(http://www.tateishi-mitsuko.com/blog/)、Voicy(https://voicy.jp/channel/4272)。

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