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裁判はあっても…子どもの大声が違法な「騒音」とならない理由は?

かつては条例の規制対象にも

Q.公園や保育園など、子どもが多く集まり、周囲に子どもの大きな声が伝わることが考えられる場合、伝わらないように何らかの対策をすることが法律などで決まっているのでしょうか。

佐藤さん「騒音について定める法律に『騒音規制法』がありますが、この法律が規制対象としているのは工場や建設工事などによる騒音、自動車騒音などであり、子どもの遊び声など、日常生活の中で生じる音については対象外となっています。

一方、地方自治体の中には、住民の生活を守るため、騒音を規制する条例を定めていることがありますが、子どもの遊び声を『騒音』として一律に規制するものはないでしょう。かつて、東京都の『環境確保条例』では、子どもの遊び声も『騒音』として数値規制の対象としていましたが、2015年に見直されました。

とはいえ、子どもの遊び声が受忍限度を超えれば、不法行為となり、法的責任が生じることがあります。受忍限度を超えることがないように、施設の管理者は防音壁を設置するなどの工夫をすることが大切だと思います」

Q.子どもの大きな声が気になることは今後、誰にでも起きることだと思います。もし、こうしたケースに遭遇した場合、どのように対処すればよいでしょうか。

佐藤さん「子どもの保護者や保育園などの施設にまずは相談しましょう。コロナ禍で、日中も家で仕事や勉強に取り組んでいる人も増えており、あまりに大きな声が続くとつらいこともあるかもしれません。そのような悩んでいる側の事情も伝えながら、話し合いをすることで、遊ぶ時間帯や場所を工夫したり、防音壁などを設置したりといった解決策が見つかるケースも多いと思います。

日常生活を送る上で生じる困り事について、うまく話し合えるかどうかは日頃の信頼関係によるところもあります。日頃から、近隣住民同士、あいさつを交わすなど、良好な関係を築いておくことが大切でしょう」

(オトナンサー編集部)

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佐藤みのり(さとう・みのり)

弁護士

神奈川県出身。中学時代、友人の非行がきっかけで、少年事件に携わりたいとの思いから弁護士を志す。2012年3月、慶応義塾大学大学院法務研究科修了後、同年9月に司法試験に合格。2015年5月、佐藤みのり法律事務所開設。少年非行、いじめ、児童虐待に関する活動に参加し、いじめに関する第三者委員やいじめ防止授業の講師、日本弁護士連合会(日弁連)主催の小中高校生向け社会科見学講師を務めるなど、現代の子どもと触れ合いながら、子どもの問題に積極的に取り組む。弁護士活動の傍ら、ニュース番組の取材協力、執筆活動など幅広く活動。女子中高生の性の問題、学校現場で起こるさまざまな問題などにコメントしている。

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