債券バブルに警鐘 グリーンスパン氏の「ニューエコノミー」再び?
「ニューエコノミー」は繰り返すのか
ただ、グリーンスパン氏にとって痛恨だったのは、警鐘を鳴らすタイミングが早すぎたことではなく、その後に変節したことではないでしょうか。
「根拠なき熱狂」の後もたびたび警鐘を鳴らしていた同氏は、IT革命による経済構造の変化に関する「ニューエコノミー」と題する講演で、株高を肯定する発言を行いました。「構造的な生産性の伸びが企業収益に関する長期的な高い期待を生んでおり、それは驚くにあたらない。そして、その高い期待が株価を引き上げている」と述べたのです。
この「ニューエコノミー」講演が行われたのが2000年3月6日。そして、ナスダック総合指数が史上最高値を付けて80%の下落を開始したのが、そのわずか4日後でした。最も懐疑的な人(投資家)が強気に転じざるを得ない状況になった時が、往々にして相場の天井ということでしょう。
同様のことが繰り返されるならば、グリーンスパン氏が降参して低金利を肯定した時こそ債券バブルが崩壊するかもしれません。同氏がFRB議長を辞してから10年以上が経過しています。FRB議長という公人ではなく、私人となった同氏の見解を次にいつ聞くことができるのか、残念ながらわかりません。
(株式会社マネースクウェア・ジャパン チーフエコノミスト 西田明弘)

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