ヒカルさん騒動で話題 「VALU」は資産運用の選択肢となりうるか
人気ユーチューバーのヒカルさんが、高値で「売り逃げ」したことが大きな話題となった「VALU」。個人が“株式”を発行できる新しい市場は、資産運用の選択肢、そして新たな金融インフラとなる可能性を秘めているのでしょうか。

個人が上場株式のようにVA(1株に相当)を発行し、それをビットコイン(BTC)で売買できる「VALU」は、個人に投資する新しい市場と言えます。先日、著名ユーチューバーのヒカルさんが自身のVAを高値で「売り逃げ」した、というニュースが大きな話題となったことから、その名前を聞いた人も多いはずです。
株式市場とVALUの違い
批判された結果、ヒカルさんが全てのVAを最高値で買い戻す「自社株買い」を行うことで事態は収束へと向かっています。まるで、本物の株式市場のような話ですが、BTCで売買する以上、実質的には「お金」であり、投資する側も投資される側も真剣にならざるをえないということでしょう。
VALUで最高の「時価総額」を誇る堀江貴文さんは、発行VA数が1万VAでその総額は6500BTC(8月20日時点)。1BTCは直近、45万~50万円程度で推移しているため、日本円に換算した時価総額は約30億円ということになります。その金額で換金できるかは別としても、才能や志ある個人が高額の資金を得られる、新しい方法と言えそうです。
そのサイトを見ると「年初来高値」「年初来安値」「出来高」などの語句が並び、まるで本物の株式市場のような様相を呈していますが、ここで改めて株式市場とVALUの両者を比較してみたいと思います。
株式投資の主なメリットは「売買益」「配当」「株主優待」の3つです。売買益に関しては、株価の変動によって得することも損することもありますが、これはVALUも同様で、VAの変動によって利益を得ることもあれば、損失が出ることもあります。
しかし、配当については禁止です。現金やBTC、もしくは換金性の高い物などの配当は規約上NGとされ、この点が実際の株式とは大きく異なります。ただし、株主優待に関しては認められており(設定は個人の自由)、アーティストであればファンイベント、製造者であれば自身の商品など、金銭や類似のもの以外で、個人が提供できる範囲のものならばオーケーです。
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