「世界観」なき若者へ 書を捨てよ、旅へ出よう【前編】
「爆買い」のために日本を訪れる中国人をはじめ、訪日外国人が年々増加している一方、日本人の海外旅行者数は伸び悩んでいます。筆者は、海外へ出ようとしない若者に向けて「書を捨てよ、旅へ出よう」と訴えます。

若者の海外旅行離れが止まりません。日本人の海外旅行者が1000万人を超えたのは1990年で、2000年には2000万人に達すると期待されていました。しかし、その後の円高傾向や、景気悪化に伴う消費の抑制などから、伸び悩んでいるのが現状です。
法務省の出国管理統計によると、最近20年間で日本人の出国ピークは2012年の1849万人で、ここ数年は1600万人から1700万人台の間で推移しています。一方、日本政府観光局統計によると、2016年の訪日外国人観光客数は2400万人台に達しました。特に「爆買いツアー」を目的とした中国人観光客は、それまで全体の約3割を占めていた韓国人を抜いて、630万人でトップに立っています。
訪日外国人が着実に増えている一方、日本人の海外旅行者数の伸びが鈍いのは、20代の若者が、海外に出ないことが影響しているという指摘があります。
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