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「自律神経失調症」とはどのような病気か プロ野球選手が発症、一般人も増加?

かかったら、仕事は休むべき?

Q.仕事をしている人の場合、休職をした方がいいのでしょうか。

田中さん「自律神経失調症にかかったからといって、直ちに休職する必要はありません。ただし、心身に過剰なストレスがかかっている状況を脱しないことには改善は見込めません。勇気をもって上司や同僚に相談し、業務内容を変えてもらう▽残業を減らす▽有給休暇を取得するなどして、ストレスを少しでも軽減させましょう」

Q.自律神経失調症になりやすい人の特徴はあるのでしょうか。

田中さん「自律神経失調症になりやすい人の特徴を証明したデータはありませんが、自律神経失調の状態から実際に体の病気を発症してしまった『心身症』の臨床研究が参考になるかもしれません。つまり、心身症になりやすい人の特徴として『気性が激しい、いつでも競争心が強い、時間に追われ、意欲旺盛で、いつもイライラしている』という行動パターンが知られています。

自律神経失調症にかかる人はそこまではいかないと思いますが、一部の人には当てはまるでしょう。また、日本人は世界の国々と比べて労働時間が長く、睡眠時間が少ない傾向にあるため、多くの人が発症している可能性があります」

Q.最近、野球選手が自律神経系の病気にかかるケースが増えていますが、どのようなことが考えられますか。

田中さん「このケースについては、よく分かりません。ただ、プロ野球選手を含め、プロスポーツ選手が常に心身の両面において過剰なストレスにさらされていることは想像できます。医学的にみれば、スポーツ選手で自律神経失調症にかからない人の方が多いというのが不思議なことかもしれません」

(オトナンサー編集部)

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田中伸一郎(たなか・しんいちろう)

医師(精神科専門医)・公認心理師

1974年生まれ。東京大学医学部医学科卒業。赤光会斎藤病院、東京大学医学部付属病院精神神経科、杏林大学医学部精神神経科学教室などを経て、現在は、獨協医科大学埼玉医療センターこころの診療科准教授。「誰もがこころの問題を理解し、互いに助け合うことのできる社会づくり」を目指し、精神医療の最前線で老若男女の患者を日々診療しながら、メディアを通じて正しい知識を普及すべく活動の場を広げている。

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