オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

初対面より「2回目」に会う方が緊張…どうして? 精神科医に聞く原因&対処法

初対面の人よりも、二度目ましての人に対して緊張する人にはどのような特徴があるのか、精神科専門医の田中伸一郎さんに聞きました。

「二度目まして」が苦手な人の心理は?
「二度目まして」が苦手な人の心理は?

 初対面の人とは緊張せずに会話できるのに、2回目に会った人に対しては、なぜか緊張して人見知りをしてしまうことはありませんか。初めて会った人と再び会うことは「二度目まして」という新しい言葉で言い表されることがありますが、この「二度目まして」について、苦手意識を持つ人は比較的多いようです。

 SNSでは「初めましてのときは、その場だけ頑張れば何とかなるけど、二度目まして以降が苦手」「初めましてはちゅうちょなく話せるのに、それ以降声掛けるのめちゃめちゃ勇気がいるのほんとどうにかしたい」「初対面は定型の質問で何とかなるけど、それ使い切った後の2回目以降がホントにしゃべられなくてコミュ障になるのつらい」といった声も見られます。

 初対面の人よりも、二度目ましての人に対して緊張する人にはどのような特徴があるのでしょうか。2回目以降に会う人に対しても緊張しなくなるための方法について、精神科専門医の田中伸一郎さんに聞きました。

話題に困るのが原因の可能性も

Q.初めて会った人と再び会うことを「二度目まして」という言葉で表現することがあります。初対面の人とはスムーズに会話できるのに、2回目に会った人に対して緊張してしまう人の心理について教えてください。どのような心理が働いているのでしょうか。

田中さん「今回、この『二度目まして』という言葉を初めて聞きました。恐らく『初めまして』というあいさつの言葉と『めまして』の音が共通するところから作られたのではと想像します。

初対面の人との会話は、自己紹介から始まり、用件に入るわけですが、お互いに手探り状態だし、定型文が使えることが多いと思います。よほどの失礼がない限り、多少ぎこちなくなっても許されるかなという安心感があります。

しかし、2回目に会うとなると、互いに相手のことをある程度知っているため、用件以外に何をどう話したらいいか分からず、本当に困ります。『初対面の時に使った定型文は使いにくいな』『自分から新しい話題を振るとしてもどんな話題がいいのか』『いや、相手が話してくるのに対して応えるようにしようか』『よく知らない話になって適当に相づちを打つのは嫌だな』など、頭の中でどんどん空回りしていきます。こうした心理は広く社交不安、対人緊張と言ってよいでしょう」

Q.初対面の人よりも、「二度目まして」の人に対して緊張する人には、どのような特徴があるのでしょうか。

田中さん「二度目ましての人に対して緊張する人の特徴は、経験不足か、あるいは元々人前で緊張しやすい人だと想像します。これまで、社交不安、対人緊張というと、とても親しい人に対して緊張しないし、全然知らない人に対しても緊張しないのに、ほどほどに知っているか知らないか微妙な距離感の人に対して緊張するといわれてきました。クラスメイトとか、職場の同期とか、そういう中間距離の人が苦手というパターンです。

しかし、今回の『二度目まして』という言葉は、会う頻度によっても緊張度が違うということを示していて、とても興味深く感じます。つまり、社交不安、対人緊張は、その人との距離感だけではなく、その人との対話の頻度にも影響されるということです」

Q.「二度目まして」の人に緊張しなくなるための対処法について、教えてください。

田中さん「『二度目まして』でも緊張しなくなるためには、『二度目まして』の経験を積むほかありません。『二度目まして』の人と話してもそこまで緊張しなかった、意外とうまく話すことができた、という成功体験を積み、『二度目まして』に慣れる必要があるでしょう。

具体的には『先日もお会いしましたね』『話がまとまってきてよかったです』のような、調子を合わせるような言葉を使うのがよいと思います。相手や状況にもよりますが、『この間は緊張してしまってすみません』などと伝えておくと、二度目ましての緊張をほぐしてくれるかもしれません。『二度目まして』の人の前で沈黙し、自分で自分の緊張感を高めてしまわないように、深呼吸をしたら、先述のような言葉を使いながら対話を続けるのがよいと思います」

(オトナンサー編集部)

【画像】「えっ…!」 これが、《二度目まして》が苦手な人の“特徴”です!

画像ギャラリー

田中伸一郎(たなか・しんいちろう)

医師(精神科専門医、産業医)・公認心理師

1974年生まれ。久留米大学附設高等学校、東京大学医学部卒業。杏林大学医学部、獨協医科大学埼玉医療センターなどを経て、現在は東京芸術大学保健管理センター准教授。芸術の最先端で学ぶ大学生の診療を行いながら、「心の問題を知って助け合うことのできる社会づくり」を目指し、メディアを通じて正しい知識の普及に努めている。都内のクリニックで発達障害、精神障害などで悩む小中高生の診療も行っている。エクステンション公式YouTubeチャンネル内「100の質問」(https://youtu.be/5vN5D9k9NQk)。

田中伸一郎(たなか・しんいちろう) 関連記事

もっと見る

編集部おすすめ記事

ライフ 最新記事

ライフの記事もっと見る

コメント