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忙しい朝に「何してるの!」 親の“不愉快な言葉”が子どもにもたらす7つの弊害

宿題をやる気にさせるには?

 帰宅してからも、宿題や勉強になかなか取り掛からない子もいます。そうしたとき、次のような不愉快な言葉を投げつけていませんか。

「また宿題やってないでしょ。どんどんやらなきゃダメ」「なんで、早く宿題やらないの!」「グズグズしてないで、さっさとやりなさい」「いつまで遊んでるの? 宿題やらなきゃ夕飯あげないよ」

 これだと、やはり冒頭で挙げたように、子どもが劣等感にさいなまれる、人を責め立てるようになるなどの弊害が出てしまいます。そうならないためには、次のような言葉が効果的です。

【宿題に取り掛からない子に効果的な言葉】

(1)「遊んでもいいけど、宿題の準備だけはしておこう」と言って、宿題のプリント、漢字ドリル、書き取り帳などを出しておく。やるべき量の見通しがつくので、心理的な負担感が軽減される。これを取りあえず「準備方式」という。

(2)「1問だけやってから遊ぼう」「書き取り、1字だけ書いたら遊ぼう」「プリントに名前だけでも書いてから遊ぼう」など、遊ぶ前や休憩する前にほんの少しだけ手をつけさせておく。すると、見通しがつくので、本格的に取り掛かるときの心理的な負担感はかなり軽減される。これを取りあえず「一問方式」という。

(3)やるべき時間になってもやらないときは、「夕飯前に半分の半分だけやってみよう」「ちょっとだけやっておこう」などの言葉で促すと、取り掛かりのハードルが下がる。

(4)「手伝ってあげるからやってみよう」「ママと一緒にやろう」「ヒントをあげるからやってみよう」「答えを教えてあげるからやってみよう」など、“一緒にやる”ことを前面に出すと負担感が軽減される。

(5)子どもが「疲れた。宿題やりたくない」と愚痴をこぼしたら、「やらなきゃダメ」と門前払いするのではなく、「疲れちゃうよね。宿題って大変だよね」と共感してあげることが大事。そして、少し時間を置いてから、「そうは言っても…一問だけやってみようか」などハードルを下げて促す。すると、大変さを分かってくれた人が言っているので、子どもは受け入れやすくなる。

 5つほど紹介しましたが、大事なのは取り掛かりのハードルを下げてあげることです。取り掛かってしまえば子どものエンジンがかかるので、とにかく取り掛かりのハードルを下げる工夫をしましょう。

 大事なことをもう一度話します。不愉快な言葉で子ども叱り続けていると、いろいろな弊害が出てきます。「不愉快な言葉はもう使わない」と決意してください。そして、不愉快な言葉が出そうになったら、不愉快にならない言葉、愉快な言葉、気持ちのいい言葉に自己翻訳してから言うようにしましょう。心掛けていればだんだんできるようになります。

 この自己翻訳力が身につくと、親子関係のみならず、全ての人間関係がうまく回り始めます。さあ、今から実行しましょう。

(教育評論家 親野智可等)

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親野智可等(おやの・ちから)

教育評論家

長年の教師経験をもとにブログ「親力講座」、メールマガジン「親力で決まる子供の将来」、ツイッターなどで発信中。「『自分でグングン伸びる子』が育つ親の習慣」(PHP文庫)など、ベストセラー多数。全国各地の小・中・高校や幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会でも大人気。公式サイト「親力」で新書3冊分のコラムが閲覧可能。公式サイト「親力」(http://www.oyaryoku.jp/)、ツイッター(https://twitter.com/oyanochikara)、ブログ「親力講座」(http://oyaryoku.blog.jp/)。

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