「ふるさと納税」の制度改正、実質値上げ? 年収の計算でやりがちな“3つの落とし穴”とは【FPに聞く】
近年、ふるさと納税の制度改正が相次いでいますが、利用者にはどのような影響があるのでしょうか。利用時の注意点について、FPに聞きました。

ふるさと納税を行っている人は多いと思います。一方、ポータルサイトでのポイント付与禁止や返礼品の地場産品基準の厳格化など、近年は制度改正が続いています。
こうした改正は、利用者にどのような影響を与える可能性があるのでしょうか。控除上限額を超えてしまう人がやりがちな典型的な計算ミスや、家計を助ける賢い選び方と寄付のタイミングも併せて、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)で元小学校教諭のもっちゃんさんに聞きました。
制度改正で利用者にデメリットはある?
Q.10月の制度改定によって、利用者は具体的にどのような影響を受ける可能性があるのでしょうか。近年の改正の件も踏まえて教えてください。
もっちゃんさん「まず前提として、仲介サイト(ポータルサイト)が独自に行っていたポイント還元が、2025年10月から全面的に禁止になりました。
ふるさと納税には2000円の自己負担があって、以前はポイント還元を加味すると実質プラスの状態でしたが、現在はこれがなくなったということは覚えておいてください。
ただし、クレジットカードのポイントは規制の対象外で、通常のカード決済には従来通りカード会社のポイントがつきます。つまり、決済手段を選ぶことで、引き続き一部ポイント還元を受けることが可能です。
また、2026年10月から募集費用の透明化などのルールが厳格化されましたが、利用者への影響として、今後は返礼品の量が減ったり、寄付金額が引き上げられたりといった、実質的な値上げが進む可能性があります。
もらえる返礼品の量が減ってポイント還元も受けられなくなり、メリットが少なくなったのが、近年の改正に関する一番のデメリットかもしれません」
上限額を超えて損する3つのパターン
Q.ふるさと納税で自分の「控除上限額」を超えて寄付してしまい、ただの自己負担増になってしまう人がやりがちな典型的な計算ミスについて教えてください。
もっちゃんさん「これは手取り額で計算してしまうことです。控除額の試算では、基本的に源泉徴収票の総支給額をベースに計算する必要があります。ここは間違えがちですので十分気を付けましょう。
他には、住宅ローン控除や医療費控除など、他の控除を考慮していないケースです。インターネットのシミュレーションなどでは収入しか見られませんが、住宅ローン控除ですでに所得税や住民税を控除し切っている場合や、医療費控除を併用するような場合は、ふるさと納税の控除上限額が下がるため、注意してください。
また、ボーナスや残業が減って年収が下がってしまったような場合も上限額が下がるため、寄付し過ぎると単なる自腹になってしまいます」
家計を助ける返礼品の賢い選び方
Q.値上げラッシュが続く中で、家計を直接助けるためにはどのような基準で返礼品を選べばよいのでしょうか。得する返礼品ジャンル(米、肉、日用品など)の賢い選び方と寄付のタイミングを教えてください。
もっちゃんさん「ご家庭の事情や好みにもよるため一概には言えませんが、基本的に生活防衛型のジャンルを選ぶのがおすすめです。高級なお肉や高価な工芸品ではなく、お米やトイレットペーパー、ティッシュ、小分けの鶏肉や豚肉など、確実にスーパーで買うような飲食料品や日用品を選んだ方が、もっとも家計の節約に直結します。
お米やお肉などは一括で届くと保管に困る場合もあるため、定期便を活用するのも賢い方法です。寄付のタイミングについては、12月末に駆け込み寄付を行う人が多いですが、年間を通して計画的な寄付を推奨します。控除上限額の範囲内で、飲食料品や日用品の在庫が切れるタイミングに合わせて寄付するのが一番効率的です。
なお、ご家庭の事情や控除上限額によっても異なるため、一概にこのタイミングが正解と言うことはできません」
(オトナンサー編集部)







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