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学校へのスマホ持ち込み許可へ? 「ネット依存」になる子とならない子の違いとは

「自信」「自尊感情」「充実感」「生活目標」が関係

 ネット依存になりやすい人には、いくつかの特徴があるといわれています。例えば、孤独や孤立への不安が強いこと。一見楽しそうにしていても、子ども社会は「同調意識」が強いものです。「ぼっち(一人ぼっち)になったら終わり」といった空気感が強く、「みんなと同じようにしていなくては」「浮いたらダメ」、こんな意識がまん延しています。こうした背景から、SNSでいつも誰かとつながっていないと不安、仲間とのSNSをやめられないという「きずな依存(つながり依存)」になりやすいといわれています。

 また、自己否定感や現実生活への不全感がある場合、「本当の自分はこんなはずじゃない」という気持ちが強くなりがちです。その気持ち自体は自然なものですが、現実逃避のためにネットゲーム(オンラインゲーム)にのめり込むと、「ゲーム依存」になる可能性があります。ゲームでは興奮や達成感、仲間からの称賛などが得られますが、「何が何でもランキングを上げたい」「みんなに勝つまでは絶対にやめられない」などと自分を追い詰めてしまうと、抜け出す機会を失ってしまいがちです。

 依存の本質は、「欲しい」と感じる強い欲求、激しい欲求が起こり、それを自分ではコントロールできなくなる状態を指します。逆にいうと、自分で自分をコントロールできるような心の強さ、自信や自尊感情、充実感や生活目標、こういう土台のある子どもは依存に陥りにくいといえます。「実生活で信頼できる友達がいる」「自分の価値を見いだす場所がある」「多様な経験を積んだり発散できたりする機会がある」、ネット依存にならない子どもにはこうした共通項があります。

 また、そもそもネットに使う「時間」がなければ、過度にのめり込むことができません。「今は受験勉強を頑張らなくては」「部活動や趣味に忙しい」「家の手伝いやバイトがある」など、「ネット以外のことに時間を使う」子どもの場合、必然的にネットからは遠ざかります。そう考えると、実生活の充実や生活目標というのも大きなポイントになるでしょう。

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石川結貴(いしかわ・ゆうき)

ジャーナリスト

家族・教育問題、児童虐待、青少年のインターネット利用などをテーマに豊富な取材実績を持つ。ネット、スマホの利便性の背後にある問題に追った著書「スマホ廃人」(文春新書)は、国公立大学入試問題に採用されている。2020年から共同通信社の配信により、全国の地方新聞で「スマホ世代の子どもたち~大人の知らない最新事情」を連載。テレビ出演や全国各地での講演会など幅広く活動する。その他の著書は「子どもとスマホ」(花伝社)「ルポ 居所不明児童」(筑摩書房)など多数。

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