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若者にも増加中? 「逆流性食道炎」の原因、症状、予防・治療法とは

胃もたれやムカムカ、吐き気といった症状のある「逆流性食道炎」がネット上で話題に。近年は若年層にも増えているといいますが、その原因や症状、治療法とはどのようなものでしょうか。

逆流性食道炎の原因や症状とは
逆流性食道炎の原因や症状とは

 ネット上で先日「逆流性食道炎」が話題となりました。その症状としては「胃もたれやムカムカがある」「吐き気が突然来る」「のどが焼けるように痛い」「長期間症状が続く」などがあるといい「近い症状あるけど、病院に行くタイミングがわからない」「治療法はあるのかな」など、さまざまな声が上がっています。近年、若年層でも発症が増えているという逆流性食道炎について、医師の市原由美江さんに聞きました。

食べ物や胃液が食道へと逆流する

Q.逆流性食道炎とはどのような病気でしょうか。

市原さん「胃の中の食べ物や胃液が食道に逆流することにより、食道の粘膜がただれたり、潰瘍(かいよう)ができたりする病気です。典型的な症状は、胸焼けや口にすっぱい胃液が込み上げる『呑酸』、げっぷ、胸痛などです。通常、胃の内容物が食道に逆流しないように、食道と胃の境目にある下部食道括約筋が機能していますが、この下部食道括約筋の働きが弱まったり、胃酸が過剰に分泌されたりすると胃酸が逆流し、逆流性食道炎になります。このような症状と消化管内視鏡検査での所見により診断されます」

Q.逆流性食道炎にかかりやすい生活習慣や、体の状態について教えてください。

市原さん「一般的には、加齢に伴って下部食道括約筋の機能が低下することによってかかります。そのほかには過食や高脂肪食、高タンパク食により、下部食道括約筋の機能が弱まったり、肥満や妊娠で腹圧が上昇したりすることにより生じます。ピロリ菌を除菌した後、一時的に生じることもあります」

Q.近年、若者の間でも逆流性食道炎で苦しむ人が増えているという声がありますが、事実でしょうか。

市原さん「過食や高脂肪食、高タンパク食などの食生活の変化や肥満の増加により、若い人にも生じることが多くなっています」

Q.症状が出た時の適切な対処法を教えてください。

市原さん「症状が出ているその時に行う対処法はなく、胃薬を飲んだり、生活を改善したりすることで症状を予防します」

Q.逆流性食道炎の治療法とはどのようなものですか。

市原さん「治療としては『寝る前の食事や飲酒を避ける』『過食や高脂肪食、高タンパク食を避ける』『胃酸の逆流を促してしまうため、食べた後すぐに横にならない』『肥満の是正』などの生活指導が行われます。これらは予防のためにも有効です。生活指導で改善しない場合は、胃酸分泌抑制薬が使用されます」

(ライフスタイルチーム)

市原由美江(いちはら・ゆみえ)

医師(内科・糖尿病専門医)

横浜鶴ヶ峰病院付属予防医療クリニック勤務。自身が11歳の時に1型糖尿病(年間10万人に約2人が発症)を発症したことをきっかけに糖尿病専門医に。病気のことを周囲に理解してもらえず苦しんだ子ども時代の経験から、1型糖尿病の正しい理解の普及・啓発のために患者会や企業での講演活動を行っている。また、医師と患者両方の立場から患者の気持ちに寄り添い、「病気を個性として前向きに付き合ってほしい」との思いで日々診療している。糖尿病専門医として、患者としての経験から、ダイエットや食事療法、糖質管理などの食に関する知識が豊富。1児の母として子育てをしながら仕事や家事をパワフルにこなしている。